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写真:保阪正康さん

プロフィール公式保阪正康 (ノンフィクション作家)
1939年北海道生まれ。ジャーナリスト。著書に『東條英機と天皇の時代』『陸軍省軍務局と日米開戦』『安楽死と尊厳死』『医療崩壊』『官僚亡国―軍部と霞が関エリート、失敗の本質』など。主宰する「昭和史を語り継ぐ会」の会誌「昭和史講座」で菊池寛賞。

保阪正康(ノンフィクション作家)の書評

戦乱の中の情報伝達―使者がつなぐ中世京都と在地 [著]酒井紀美

戦乱の中の情報伝達―使者がつなぐ中世京都と在地 [著]酒井紀美

■意識高い農民の姿うかがえる 備中国の新見庄と京都の東寺は、荘園と領主の関係にあった。寛正2(1461)年に新見庄の使者が東寺を訪ねて、これまでの細川勝元の請負代官を追い払ったので、改めて代官を………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2014年03月16日
[ジャンル]歴史 社会 

日ロ現場史 北方領土——終わらない戦後 [著]本田良一

日ロ現場史 北方領土——終わらない戦後 [著]本田良一

■国の領土交渉と住民の心境描く 本書のタイトルには二つの意味があり、「一つは北方領土を抱える根室地域、そしてその周辺の海を指す現場、もう一つは領土交渉の現場」を指すと、著者は書く。「鳥の眼(め)………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2014年03月09日
[ジャンル]社会 ノンフィクション・評伝 

ニクソンとキッシンジャー―現実主義外交とは何か [著]大嶽秀夫

ニクソンとキッシンジャー―現実主義外交とは何か [著]大嶽秀夫

■仔細な分析で指導者像問い直す ニクソンとキッシンジャーが、アメリカ政治を動かしたのは1969年から74年までの5年半ほどである。この間に、デタント政策を成功させ、米中和解を進め、ベトナム戦争終………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2014年03月02日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 国際 

ケネディ暗殺 ウォーレン委員会50年目の証言(上・下) [著]フィリップ・シノン

ケネディ暗殺 ウォーレン委員会50年目の証言(上・下) [著]フィリップ・シノン

■「20世紀の病」の真相あばきだす ジョン・F・ケネディ米大統領の暗殺は、20世紀の人類史とアメリカ社会の病ではなかったか。1963年11月22日という日を同時代の人びとは、あの日は何をしていた………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2014年01月26日
[ジャンル]歴史 政治 

紅白歌合戦と日本人 [著]太田省一

紅白歌合戦と日本人 [著]太田省一

■安住の地求める大晦日の儀式 本書の初めに、「私たち日本人が六〇年以上にわたって『紅白』を見続けてきたのは、そこに〈安住の地(ホーム)〉を見出(みいだ)してきたから」との一節がある。この〈安住の………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2013年12月22日
[ジャンル]アート・ファッション・芸能 

臨時軍事費特別会計―帝国日本を破滅させた魔性の制度 [著]鈴木晟

臨時軍事費特別会計―帝国日本を破滅させた魔性の制度 [著]鈴木晟

■内訳や実態解明への先導役 日中戦争開始後に近衛内閣のもとで、「臨時軍事費特別会計法」が公布された。わずか2条のこの法律は、その第1条で「支那事変ニ関スル臨時軍事費ノ会計ハ一般ノ歳入歳出ト区分シ………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2013年12月15日
[ジャンル]歴史 政治 

「3・11」と歴史学 [編]研究会「戦後派第一世代の歴史研究者は21世紀に何をなすべきか」

「3・11」と歴史学 [編]研究会「戦後派第一世代の歴史研究者は21世紀に何をなすべきか」

■命の視点で歴史学総体を見直す 本書の「はしがき」に〈歴史学は、地球、宇宙という意味での「自然」と、「類」としての「人類」の歩みとの関係の問題に、正面から立ち向かう必要がある〉と書かれている。つ………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2013年12月08日
[ジャンル]歴史 

戦後歴程―平和憲法を持つ国の経済人として [著]品川正治

戦後歴程―平和憲法を持つ国の経済人として [著]品川正治

■体制内でも貫いた「9条死守」 著者は陸軍歩兵2等兵として、中国で終戦を迎えた。抑留の後、帰国の復員船で、日本国憲法の草案を伝えるよれよれになった新聞を見た。 「(憲法9条に)はっきりと、二度と………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2013年11月10日
[ジャンル]歴史 ノンフィクション・評伝 

太平洋戦争下 その時ラジオは [著]竹山昭子/大本営発表のマイク [著]近藤富枝

太平洋戦争下 その時ラジオは [著]竹山昭子/大本営発表のマイク [著]近藤富枝

■「報道」から「報導」への傾斜 東京放送局(JOAK)が、テスト放送を開始したのは、1925年3月1日。ラジオはまもなく90年という節目を迎えるが、そのせいかラジオに関する書、あるいは放送人の実………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2013年10月13日
[ジャンル]歴史 

日本国憲法の初心 山本有三の「竹」を読む [編著]鈴木琢磨

日本国憲法の初心 山本有三の「竹」を読む [編著]鈴木琢磨

■今こそ思い起こせと誘う 本書一読後の結論は、今こそ私たちは、「山本有三」を思い起こせとの誘いである。劇作家、作家として幾つかの名作(『路傍の石』など)を残す一方で、戦後は政治家として参議院に緑………[もっと読む]

[評者]保阪正康(ノンフィクション作家)
[掲載]2013年10月06日
[ジャンル]ノンフィクション・評伝 

ここに掲載されている記事や書評などの情報は、原則的に初出時のものです。

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