【衝撃事件の核心】20代女性裁判員は「泣きながら帰った」 鳥取不審死・死刑判決:イザ!

2012.12.9 13:43

【衝撃事件の核心】20代女性裁判員は「泣きながら帰った」 鳥取不審死・死刑判決

 死刑求刑事件という重大さ以外にも、上田被告が被告人質問で黙秘したという困難さが加わった。40代の男性ら複数の裁判員が「真実を語ってほしかった」「心情を聞きたかった」などと話した。

 裁判員の任期は9月21日から12月4日の判決まで75日間。木嶋佳苗被告(38)の首都圏連続不審死事件の100日間に次ぐ過去2番目の長さだ。計20回の公判が開かれ、裁判員と裁判官が判決内容を決めるために話し合う評議は首都圏事件を上回る11回あった。

 心身ともに大きな負担。それだけに安堵の表情を見せたり、達成感を表す人も少なくなかった。

 20代の女性は「精神的に耐えられるかどうか、不安だった。泣きながら家に帰った日もあったが、今はホッとしている」。30代の女性は「現在は『終わった』という気持ち」と率直な心境を語った。

 一方、米子市の男性は、「この10人で力を合わせた。判決内容に自信を持っており、何ら恥じることはない」と話した。

 裁判員を務める前は「人を殺したら死刑」と思っていたが、いざ判断する立場になると「本当に有罪なのか」「有罪ならば死刑か無期懲役か」とさまざまな思いが巡ったという。

起訴内容をすべて有罪認定

 会見にさかのぼること約5時間。注目の判決公判は午前11時に開廷した。