2013年09月22日

瀬戸芸秋会期☆アーティストご紹介!〜久保田沙耶さん その@〜

レイナです



夏には待ち遠しく感じていた瀬戸内国際芸術祭 秋会期
開幕も、もうすぐそこ・・・・。
ドキドキワクワクでいっぱいです。
三豊市 粟島にもたくさんの方が来ていただけるといいですね
見どころ満載の粟島!!須田港も探索してみてね〜
粟島、関連記事は  こちら
須田港、関連記事は  こちら



瀬戸内国際芸術祭2013秋会期に向けて作品制作に
とりくまれているアーティストの方々にお話をお伺いしました。
瀬戸内国際芸術祭HPは  こちら
瀬戸内国際芸術祭関連記事は  こちら


第一弾は、山本浩二さんにお話をお伺いしました。
*記事はこちら @ A B

第二段は、濱野貴子さんにお話をお伺いしました。
*記事はこちら @ A B

第三段は、中島健さんにお話をお伺いしました。
*記事はこちら @ A


そして、今回お話をお伺いしたのは久保田沙耶さん
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まずは、簡単ではありますがプロフィールをご紹介させていただきます。


今回、漂流郵便局員として漂流郵便局で働いています。

◆漂流郵便局とは・・・

 普通の郵便局で受け付けられない手紙を受け付ける郵便局です。

 10月5日に開局いたしまして、11月4日までの一か月運営いたします。
 具体的な内容は、「いつかの、どこかの、誰か宛の
 所在不明、行方不明、宛先不明の手紙を受付ます。
 それを、漂流私書箱という私書箱に
 漂わせるという作品になっています。
 
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ひらめき作品のイメージといたしましては、どのような物ができあがりますか?

漂流私書箱は今の所、円柱の形をした海のような私書箱を作ろうと思ってます。
ブリキの銀色の箱をたくさん漂わせるんですが
その中に、ハガキを入れていただいて一度手紙を入れてしまうと
どこにいったか分らないようなカラクリを作っています。

イメージとしては、「波打ち際を作る」という事を一番最初に考えていて
例えば、ボトルメールを海に流してそれが届く波打ち際を凝縮させたものを
漂流私書箱として作りたいと思っています。

普通の私書箱というのは、宛先が決まっていて、受取人も決まっていますが
今回は宛先不明 宛なので
それをストックして留める事はできないので
常に、漂っている状態の
私書箱を作るというのがコンセプトにあります。


001.JPG 002.JPG


ひらめき粟島を想定して作られた作品でもありますか?

粟島が、スクリュー型で漂流物もたくさん届く
というのが滞在期間によく思った事です。
歴史を辿ってみても、日本最古の海員学校があったりだとか
それを作られた中野寅三郎さんが、粟島の郵便局を一番最初に作られました。
この郵便局の初代郵便局長が中野寅三郎さんなので、
かつて、色んな物とか事、人が行き交った
このスクリュー型の粟島のおへその部分にあるこの郵便局が
皆が宛てることのできない宛先不明の手紙を
送る場所になる、というのは凄く筋が通っている事だと思っています。


ひらめき作業を重ねる中でイメージが変わっていくような事はありましたか?

始めは、スクリューという形にひかれていました。
スクリューの構造はネジの構造と一緒なんですが
何かを、拡販してしまうとか色んな物を集めてしまう
という事を考えたのですが、島にいる間に「漂う」という事の
根本的な魅力は何だろうという事を三ヶ月間考える事になりました。

海に行って、あんまり波が無いのでそこで自分で漂ってみたり
「漂う」というのを漢字から辿ってみて、
どういった語源があるのかを調べたりしていく内に
やっぱり他の郵便局、郵便と違う所は、繋がらなくても良い
という所だったと思います。

宛先不明 宛に手紙を出すっていう事は、
誰かに宛て、「返事が来たら嬉しい」けど「来ない」と分っていて
それでも出してしまう、語りかけてしまう、という人の
漂いみたいな物を、ここで表現できたらいいなと思うようになりました。


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ひらめき手紙という物は、実際に粟島に来た人が関わったりできますか?

今、システムが少しづつ変わりつつあるのですが
理想としている物は全国の皆さまから、この漂流郵便局 宛
手紙を送っていただいて、宛先は例えば
・亡くなったおじいちゃん
・あの時無くしてしまった人形
・あの時躓いた階段など
なんでもいいんですけど、郵便局では送れない宛先不明の手紙
漂流郵便局留め という形でこちらにお送りいただいて
それを私達、郵便局員が私書箱にストックしていくという風にしようと思っています。

郵便局にいらっしゃる方は、漂流している手紙
目撃するというか、浮遊している手紙を拾って読んでまた漂わせる、
という事ができると思います。

郵便局にいらっしゃった方も、それを書けるような
システムを作りたいと思っていますが、まだ試作段階です。


よくよく、この郵便局の成り立ちを考えてみたら
やっぱり入口があってここには本来、人が入る場所では無かった訳で
この郵便局が果たす役目はやはり、受け止めるという所なので
ここから出すというよりは、全国からここに集まってくる
という方が筋が通っていると思って、そういった構造にできないかと
今、四苦八苦している所です。

10月5日 開局ですが、それよりも前に
色んな方に漂流郵便局という
新しい郵便局がある、というのを認知していただく必要もありますし
その間に自分が何を書きたいか、を考えていただいたりする
ちょっと、皆さんの気持ちに潜る期間を開局前に作りたいです。


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久保田さんへのインタビュー、次回へ続きます。
posted by ほんまモンリポーター at 07:17| Comment(0) | 瀬戸内国際芸術祭2013 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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