過激派組織「イスラム国」は２７日までに、一部の支配地域で、男性の細身の服装を禁止するとの声明を出した。これらの衣服を「敵の慣習」と断定し、宗教警察が取り締まるとしている。シリア人権監視団（英国）が同組織の声明を入手したとして公表した。

　声明は、男性の細身の服装は、隠すべき体のラインが強調されるため、預言者ムハンマドの伝承に反すると主張した。特に礼拝時にひざまずいてお辞儀する際、他者の目に入るとして問題視。若い男性の間で細身のズボンが広まっているもようで、若者を批判した。

　イスラム教の厳格な解釈では女性はほぼ全身を、男性も上半身から膝下までの間を隠さなければならないとされる。同組織は女性に対しては既に全身を顔まで覆う衣服の着用を強要している。（共同）