「ごきげんよう」終了はフジテレビを救うか?
視聴率低迷、悩み抜いての決断
フジテレビが11月17日、平日午後のトーク番組「ごきげんよう」(月~金曜午後0時55分、1991年1月から)を来年3月末で終了すると発表した。前身の番組「いただきます」(84年10月)から歩んできた31年間の歴史にとうとう幕が下りることになった。
本番組は93年4月、番組最高視聴率22.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録したこともあった人気番組だが、最近は3%前後を行ったりきたり。今回の決定は、視聴率の低迷にあえぐこの番組をどうにかしなくてはという問題に、同局が悩み抜いての末に出した結論だ。
司会を務めてきたタレントの小堺一機は、「私の人生の半分もの期間、毎日テレビに出させていただきました。来年、還暦を迎えることもあり、節目なのかなと感じています」とコメントを残している。
「笑っていいとも!」の二の舞にならないか
どんな番組も、始まりがあればいつかは終わるのが世の常。新しい時代の流れに対応した番組に姿を変えていくことは大切だ。それはわかっているのだが、なにか釈然としない……。「それで大丈夫なのか、フジテレビ」というのが私の思いだ。
思い起こすのは、昨年3月に国民的番組だった「笑っていいとも!」を終了させたときのこと。後継としてスタートした情報バラエティー番組「バイキング」の体たらくぶりがよみがえるのだ。「半径500mの日常をエンターテインメントに! フジテレビが総力を結集し、“日本の新しいお昼”を作り上げる!」とぶち上げたものの、視聴率はなかなか伸びず、一けた台に低迷という事実である。
このことからつい連想してしまうのは、「ごきげんよう」を終わらせてみても、その後の番組がこれまで以上に視聴者に支持されるものとなるのか甚だ疑問、二の舞にならなければいいがという思いである。