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量子力学と現実世界1章「一般常識とは食い違う新しい宇宙の真実」

量子力学(量子物理学)とスピリチュアル

何千年も前から、深い瞑想状態を経験した神秘者や覚者などと呼ばれる人たちは、物質の本質は空(くう)である、物質世界は幻想 (maya) である、全てはつながっている、全ては一つであるなど、世の中の“真実”を説いてきました。

皆さんの中には、これらのいわゆるスピリチュアルな言説は非科学的で、非合理的で、曖昧であると考える方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。一般的にも、スピリチュアリティは科学的な根拠のない怪しげな世界として考えられてきた傾向があります。

しかし近年、スピリチュアリティを科学が解明し始めた、スピリチュアリティと科学が融合し始めた、などと言われることがあります。その理由の一つとして、科学の最先端をいく量子力学(quantum mechanics)の解明しつつある世界観が、スピリチュアルな世界観と酷似していることが挙げられます。

「コペンハーゲン解釈(Copenhagen interpretation)」という量子力学についての一般的な解釈がありますが、これを見ると、それは悟りを開いた神秘者が言っていることなのか、物理学者が言っていることなのか見分けのつかないことがあります。これはとても興味深いことではないでしょうか。

「量子力学と現実世界」の記事では、量子力学の視点から見た“現実世界“について書きたいと思います。

不思議の国のアリス 量子力学 量子論

量子力学とは、簡単に言うと、目に見えない超々々ミクロの世界を科学する学問です。皆さんは学校で、全ての物は原子という最小単位でできていると習いましたよね。その原子くらい小さな世界の現象を科学するのが量子力学です(僕ら素人にはこの程度の定義で十分かと思います)。

量子力学の世界は、超ミクロの世界を超高速でうごめくエネルギーの世界です。つまり、それは人の五感では感知できない世界です。

そのため、量子力学が示すことは、普通の日常的な経験に照らし合わせると、不思議で矛盾めいて聞こえることが多いかもしれません。日常的な経験に基づく常識からあまりにも掛け離れているために、有り得ないと思えるかもしれません。それはとても自然な反応です。

素粒子 原子核 電子

“真実”は変わり続ける

「地球は平面である」と信じられていた時代に、地球が球体であることを説得するのはとても困難です。なぜなら、日常生活の中で、地球が球体であるという証拠はどこにもないからです。

地球の上を歩けばどこまで行っても平らですし、地球は平面であるという理解が日常生活に支障を来たすこともありません。地球は球体であると主張する人は頭がおかしくなってしまったと思われるに違いありません。

同じ様に、「太陽が地球の周りをまわっている」と信じられていた時代に、地球が太陽の周りをまわっていることを説得するのも困難です。

太陽は東から昇って西に沈みます。どう見ても太陽が地球を中心にして動いているように見えますし、地球がまわっていることなんて感じません。そこに、地球が太陽の周りをまわっているという新しい真実が入り込む余地はありません。実際に、17世紀に地動説を唱えたガリレオは異端児として有罪判決を受けてしまいました。

パラダイムシフト

しかし、現代を生きる我々にとっては、地球は球体である、地球が太陽の周りをまわっているという理解が一般的ですよね。歴史を通して、人にとっての“真実”、そして世界観は変化し続けてきました。

そのように考えると、今日皆さんの信じる“真実”が絶対的な真実であると言い切ることはできないのではないでしょうか。見えないからといって、感じないからといって、知らないからといって、自分が信じる“真実”とは違う真実が存在していないとは限りません。

またこれは、必ずしも今日自分の信じる“真実”が間違っているという訳ではありません。人の日常経験から知り得る“真実”は、より深遠な真実に対する一つの解釈、もしくはその一側面に過ぎないことがあるということです。

量子力学には様々な論争や解釈があり、理論も絶えず進化しています。本記事の中には、量子力学に詳しい方からすると「厳密にいうとそれは違う」と、もどかしい部分も多々あるかもしれませんが、僕も専門家ではないのでそこまで詳しくは知りませんし、あまり難しい言葉を使うと僕自身が混乱してしまいます。ここでは細かいことは気にせず、難しい専門用語をなるべく避け、数式を一切使わずに書いていきたいと思います。

どうぞ最後まで読んでみてください。自分を取り巻く世界、さらには自分自身や他人について、新しい視野が開けるかもしれません。もしかしたら、深い瞑想状態を経験したことがある方にとっては、感覚的に頷ける内容が多々あるかもしれません。

それでは、始めましょう。

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2012年3月23日にAdminが投稿しました。