08月23日放送 第480回

ニッポンの反転攻勢シリーズ(4) 老舗メーカーの逆襲~世界市場に打って出ろ~

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放送概要
国内市場が縮小していく中で、いま、世界市場へ打って出ようという老舗企業の挑戦を追った。国内スナック業界トップのカルビーは、創業一族の経営と決別し、この3月に上場を果たした。新経営陣のもとでこの夏、スナック菓子の本場アメリカへ逆上陸を目指す。一方、日本で最初の国産ジーンズを作った老舗メーカーの「ビッグジョン」。国内では"若者のジーンズ離れ"が進み、苦戦が続く。そして今年、1本3万円という高級モデルを作り、世界市場に打って出る。勝算は...
創業一族との決別  カルビーが世界へ挑む
日本のスナック菓子市場でシェア5割を超えるカルビー。1949年に松尾孝氏が広島で創業。貧しい食生活を送っていた日本の子供たちに栄養をつけてもらおうと健康食品の製造化を目指し、社名をカルシウムとビタミンBを組み合わせ「カルビー」と名付けた。以来、「かっぱえびせん」や「サッポロポテト」などヒット商品を生み出し、国内で不動の地位を築いてきた。しかし、松尾家の三男、雅彦氏(70歳・元会長)は「同族経営からの脱却」を決断。外資系企業で成功を収めた松本晃氏をCEOに招き、今年3月、株式上場を果たしてパブリックカンパニーとなった。 その新たな戦略は「海外への進出」。現在わずか数パーセントという海外売上高比率をいっきに高めようというのだ。春、最初のターゲットであるアメリカ市場に海外戦略チームが乗り込んだ。まずはロサンゼルスで試食会。しかし、かっぱえびせんは「臭いが好きじゃない」、頼りのジャガビーも「二日経ったフレンチフライようだ」などと厳しい評価を受ける。果たしてここからどう巻き返すのか・・・
日の丸ジーンズで海外へ! ビッグジョンの闘い
江戸時代から繊維の町として知られてきた岡山県倉敷市児島。国産で最初のジーンズは、そこに本社を構えるビッグジョンによって1965年に生まれた。ビッグジョンは、EDWINやボブソンとともに、日本を代表するブランドに成長。1980年代には本場アメリカやヨーロッパにも輸出され、その技術と品質は高い評価を受けたが、ここ20年間は国内市場だけで闘ってきた。しかし今、個人消費の低迷や、ユニクロの1000円ジーンズなど低価格品の波が押し寄せ、さらには「若者のジーンズ離れ」まで起きているという。この苦境を乗り越えるために再び海外へと挑戦を決めた。 ビッグジョンの未来を託されたのは弱冠28歳の社内デザイナー、嶋田真弘さん。創業以来、ビッグジョンが培ってきた技術の全てを注ぎ込み、1本およそ3万円もする海外専用の「高級ジーンズ」を作りあげた。日本各地にいる生地職人を口説き、手作業で1本ずつ加工する製品である。そしてこの夏、いよいよ世界へと打って出た。アメリカと欧州で、どう受け止められるのか・・・。

今週の一曲

あの場面でかかっていたあの曲はなに?
ガイアの夜明け音楽効果担当が今週のピックアップ曲を紹介します。

アルバムタイトル
サウス・サターン・デルタ

アーティスト
ジミ・ヘンドリックス

曲名
ミッドナイト

本編27分48秒。
Big Johnの紹介で使用している曲は「MIDNIGHT」。 アメリカのミュージシャン、ジミ・ヘンドリックスが1969年に録音したもので、アルバム「サウス・サターン・デルタ」に収録されている。