日本のスナック菓子市場でシェア5割を超えるカルビー。1949年に松尾孝氏が広島で創業。貧しい食生活を送っていた日本の子供たちに栄養をつけてもらおうと健康食品の製造化を目指し、社名をカルシウムとビタミンBを組み合わせ「カルビー」と名付けた。以来、「かっぱえびせん」や「サッポロポテト」などヒット商品を生み出し、国内で不動の地位を築いてきた。しかし、松尾家の三男、雅彦氏(70歳・元会長)は「同族経営からの脱却」を決断。外資系企業で成功を収めた松本晃氏をCEOに招き、今年3月、株式上場を果たしてパブリックカンパニーとなった。
その新たな戦略は「海外への進出」。現在わずか数パーセントという海外売上高比率をいっきに高めようというのだ。春、最初のターゲットであるアメリカ市場に海外戦略チームが乗り込んだ。まずはロサンゼルスで試食会。しかし、かっぱえびせんは「臭いが好きじゃない」、頼りのジャガビーも「二日経ったフレンチフライようだ」などと厳しい評価を受ける。果たしてここからどう巻き返すのか・・・