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<bj秋田>仮設席でアリーナ問題解消

新リーグのホームアリーナとなる市立体育館。TKbjリーグの試合では、多くのブースターでにぎわった=5月

 来年10月にスタートするバスケットボール男子の新リーグ1部参入チームのうち約10チームが、30日に発表される見通しだ。TKbjリーグの秋田ノーザンハピネッツ(NH)は、参入条件の一つである「5000人規模のホームアリーナ」を秋田市立体育館に仮設席を設けることでクリアした。1部参入へ地元の期待が高まる一方、市立体育館を利用する市民らとの「共存」をいかに図るかが課題となる。(秋田総局・今愛理香、藤沢和久)

<新設に難色示す>
 「5000人規模となると、(選択肢は)市立体育館だった」。NHの水野勇気社長(32)が語る。
 NHは2014−15シーズン、ホームゲーム26試合のうち、秋田県立体育館(秋田市)で14試合を戦い、市立体育館は4試合だけだった。「コートと観客席の近さなど、会場の一体感は県立体育館の方がある」と水野社長は言う。
 だが、県立体育館の収容人数は4000人が限度。県内に5000人の観客を収容する屋内施設はない。県、秋田市とも厳しい財政事情などを理由に新設に難色を示す現状を考えると、「5000人規模」に適しているのは市立体育館のメーンアリーナだった。
 観客席は3368だが、仮設スタンドの設置やパイプ椅子、立ち見で対応できる。昨年のTKbjリーグオールスターゲームで4572人を収容した実績もある。消防法上も「避難経路がきちんとあれば問題ない」(秋田市消防本部)という。

<内容次第で支援>
 オールスターでは、仮設スタンドの設置と撤去に約500万円掛かった。水野社長は「試合のたびに設置と撤去を繰り返すのは負担が大きい」と話し、当面は集客が見込める数試合に限って設ける考えを示す。
 その費用に関して、秋田市の穂積志市長は「基本的にはNHにやってもらうが、相談された場合、その内容によっては支援も検討する」と語る。佐竹敬久知事も「秋田市と連携し、支援する方向で検討したい」と前向きだ。
 1部リーグ参入では、年間売り上げ収入が2億5000万円以上、ホームアリーナで試合の8割を行うことなども条件となった。

<市民にしわ寄せ>
 売り上げ収入は3億5000万円以上あるため問題はない。懸念されるのは、市立体育館でホームゲームの8割を開催することで、他の競技団体など市民にしわ寄せがいくことだ。
 市立体育館のメーンアリーナは昨年度、約19万7000人が利用した。本年度も土日、祝日を中心に、中高生の部活動の大会などが毎週のように組まれている。NHの試合も土日や祝日のため、部活動などの大会の一部は日程変更や代替会場の確保を迫られる。
 他の競技団体などとの調整に関して、穂積市長は「理解いただけるよう仲介役を担う」と話し、市は近く意見を聴く場を設けることにしている。
 NHはTKbjリーグのファイナルで2季連続準優勝するなど、「バスケット王国・秋田」での人気は高い。ホームアリーナ問題に道筋が付いたことで、新リーグ1部参入を確実視する声もある。水野社長は「観客席が増えても、空席が目立っては意味がない」と語り、より多くの県民に愛されるチーム作りを見据える。

[バスケットボール新リーグ]男子のナショナルリーグ(NBL)とTKbjリーグを統合して発足させる。タスクフォース(特別チーム)が財政状態やホームアリーナの定員を基準に、参加を承認した45チーム(8日現在)を1部、2部、地域の3リーグに振り分ける。


2015年07月20日月曜日

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