11月8日
「森村誠一の棟居刑事 失踪の夫は二度死ぬ?
ナゾの言葉“ぼん”と四人の美女!棟居刑事の青春の雲海」

原 作
森村誠一
脚 本
長坂秀佳
監 督
村川 透
プロデューサー
高橋浩太郎(テレビ朝日)
内山聖子(テレビ朝日)
塚田泰浩(東宝)
佐藤 毅(東宝)
制 作
テレビ朝日
東宝

出演
棟居弘一良   東山紀之
矢吹勢津子   とよた真帆
土方美香    国分佐智子
湯沢ひろこ   小沢真珠
星住貴子    宮本真希
那須亮輔    森本レオ
神林武人    きたろう
矢吹正輝    冨家規政
星住幸治    草薙 仁
矢吹寿増恵   稲野和子
増富つる    吉村実子
水島刑事    小梶直人
牛腸刑事    二瓶鮫一
深川知美    松永かなみ

 警視庁捜査一課の棟居刑事(東山紀之)は休暇中、中央アルプス木曾駒ケ岳で矢吹勢津子(とよた真帆)という女性と知り合う。勢津子は神田の老舗『青華堂書店』の社長・矢吹正輝(冨家規政)の妻で、駒ヶ岳に登ると言い残して家を出たまま消息を絶っている夫を捜しに来たという。ただ、老舗の書店の社長という重責に耐え切れず、日頃から何もかも捨てて人生をやり直したいと言っていたので、もしかしたら夫は山に行くというのは口実でまったく別の場所で生きているのではないかと勢津子はいうのだ。
 実際に自分が駒ケ岳に来てみて夫は山には登らなかったと確信したという勢津子の言葉に、棟居は同情を禁じえない。
 1カ月後、新宿中央公園で垢じみた服を着たホームレスと思われる男の他殺体が発見される。死体は左ほほに大きなホクロがあり、右手首に外国製の高級腕時計をはめていた。男の所持品はわずか数百円で、なぜそんな男が高級腕時計をしているのか、まったく見当がつかない。
 現場で男の死体を見た棟居は、ふと勢津子のことを思い出す。もしかすると、この死体は彼女の夫・矢吹ではないか? 棟居は、その足で青華堂書店に向かう。
 青華堂書店では、流行作家・土方美香(国分佐智子)のブックフェアを間近に控えて勢津子とフリープロデューサーの湯沢ひろこ(小沢真珠)が打ち合わせを行っていた。
 勢津子に会った棟居は、彼女に見せられた矢吹の写真から、殺されていたのは別人だと知る。そして、勢津子が今は社長代理を務めていること、矢吹が失踪した前後に彼の秘書の星住貴子(宮本真希)が突然退社し住んでいたマンションを引き払っていることなどを聞かされる。勢津子によれば、矢吹は貴子と一緒に暮らしているのではないかということだった。
 数日後、身許を知るために描かれたホームレスの似顔絵から、意外な事実が浮かび上がってくる。この似顔絵を見た深川知美(松永かなみ)という女性が、男は8年前の強盗殺人事件の犯人だと届け出てきたのだ。
 8年前、叔母の増富つる(吉村実子)の家に泊まりに行った当時小学生の知美は、つるの部屋で物音がするのでそっと覗いたところ、つるが覆面姿の男女二人組の強盗ともみあっていたという。そして、もみ合いの中で覆面が剥ぎ取られ、その時つるは女の強盗に“ぼんちゃん”と呼びかけたというのだ。どうやら女はつるの知り合いだったらしい。そのとき、知美は男の強盗の顔を確認したという。だが、女の顔は、はっきりとはわからなかったというのだ。
 やがて、8年前の強盗殺人犯で新宿中央公園で殺された男は、矢吹と一緒にいると思われる貴子の兄の星住幸治(草薙仁)だと判明する。だが、“ぼんちゃん”と呼ばれた女の身許はまったくわからない。
 そんな中、棟居は何かと彼を頼ってくる勢津子を憎からず思うようになっていた。