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篠崎第五小の児童が『井戸掘り体験』【10月7日】

更新日:2010年8月13日

 区立篠崎第五小学校で7日、環境学習のため敷地内にビオトープや田んぼをつくろうと、地域住民と全校児童ら約400名が協力し、井戸掘り作業に挑戦しました。
 ビオトープとは、ドイツ語のBio(生物)とTop(場所)の合成語で、多様な生き物が持続して暮らせる生息空間という意味。ヤゴや野鳥などの生き物が生息するために、水源が必要となります。

 井戸掘り作業では、地下十数メートルを掘り進めることから、掘削機や高度な技術を持つ専門業者などに依頼するのが一般的。しかし、同校には十分な予算もなく、まして、井戸掘り経験を持った職員もいませんでした。そこで、地域の人に相談したところ、地元の江戸川北東自治会に、過去に自分の畑で井戸を掘った経験を持つ役員がいることがわかり、無償で協力してくれることになりました。
 区内には、ビオトープのある学校はいくつかありますが、いずれも業者に依頼して造ったもの。井戸を掘るなど、地域の人と協力しながら造るビオトープは、区内の学校で初めてとなります。
 地元で“井戸掘り名人”として知られる、生産農家の山嵜一男(やまざきかずお)さんによれば、「昔から同校周辺の篠崎地区一帯は、地下水が豊富」。山嵜さんは昭和40年頃、露地栽培からビニールハウス栽培に切り替えましたが、水源の確保に悩んでいました。そこで、「井戸を掘れば、必ず水は湧き出るはず」と考え、井戸掘り業者の作業内容を見様見真似で覚えながら、大人数名で井戸が掘れる独自の方法を編み出しました。これまでに、自分の畑のほか、仲間の畑にも出張して掘ったこともあるとのこと。
 方法は至ってシンプルで、水圧を利用して掘ります。機材はエンジン付きポンプ、ビニールホース(直径60ミリメートル)、鉄パイプなど。土を掘りやすくするため、ホースの口には先端が槍のように尖った鉄パイプ(長さ2メートル・太さ5センチメートル)が付けられています。それを上下に揺さぶり、上からの圧力とポンプから送られた水の力で掘削します。大量の水を消費するため、水道水ではなく、プールの水を利用しました。削られた土砂は、掘った穴から水と一緒に地面へ押し流されます。パイプの長さが足りなくなると、長さ5.5メートルの鉄パイプに連結します。

 午前9時、町会役員らは作業の成功と安全を願って、米と塩で御祓(おはら)いしました。地下水の出そうな地点を見定めて、早速作業に取り掛かりましたが、3メートル程掘り進めたところで硬い地盤に阻まれ、やむなく断念。続いて、10メートル離れた場所に移動し、再チャレンジしました。幸運にも、柔らかい地層に当たり、作業は順調に進みました。子どもたちにも体験してもらおうと、全校児童約380名が交代で作業に加わり、「ヨイショ、ヨイショ」と掛け声を上げながら、3人、4人でパイプを力強く揺さぶりました。
 作業開始から2時間30分、「目の粗い砂地の地層に地下水脈があります」と山嵜さんが言うように、粒の大きい黒砂が湧き上がってきました。そのため、13メートル程掘り進めたところで作業を中断。一端、ビニールホースなどを引き上げ、地下水を吸い上げるために、塩化ビニール管を挿入しました。
 子どもたちが見守る中、塩ビ管に吸い上げポンプを取り付け、エンジンを作動しましたが、しばらくの間、地下水は出ず、辺りはエンジン音だけが鳴り響いていました。しかし、子どもらの願いが通じたのか、ホース口から地下水が勢いよく噴出し、「やった。水が出た!」などと歓声が沸き起こりました。
 子どもたちは「みんなが力を合わせて頑張った甲斐があった。井戸掘りのおじさんたち、ありがとう」と笑顔を見せていました。山嵜さんは、「井戸掘りは20年前にやって以来だね。3時間程かかったけど、無事掘れて良かった。子どもたちの笑顔を見ると、苦労が報われます」と話してくれました。
 ビオトープは約縦7メートル・横4メートルの大きさで、草花を植えたり、田んぼをつくるなどして、今年度内に完成させる予定。
(2003年10月8日 掲載)

問い合わせ先

このページは経営企画部 広報課が担当しています。

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