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2012.7.22 18:13

五輪商標、どこまで規制?開幕迫るロンドンで論争

 ドーナツ5個で五輪マークをつくったら商標権侵害? ロンドン五輪開幕まで1週間を切る中、五輪や大会スポンサーに関する商標の規制の在り方をめぐり論争が起きている。

 大会組織委員会は、スポンサー以外の事業者が商業目的で許可なく「オリンピック」という言葉やシンボルマークの五つの輪を使用することを厳禁、違反の取り締まりを強化している。

 中国から送られた偽の五輪旗約1万本がロンドンのヒースロー空港で税関当局に押収されたことが20日に発覚。ウィリアム王子の妻、キャサリン妃の親族が運営する通販サイトが五輪を想起させる文言を使ったとして組織委が調査しているとも報じられた。

 一方、規制に配慮して多くの商店などが使用を控えているため、街を歩いても五輪ムードの盛り上がりが感じられないとの批判の声が相次ぐ事態にもなっている。

 ロンドンのジョンソン市長は20日、過度の規制に疑問を呈し「ドーナツ5個をつなげた五輪マーク」や「パン屋がつくる五輪型のプレッツェル(焼き菓子)」などは許容されるべきだとの考えを示した。

 論争はスポンサーに関しても過熱、英メディアでは「(公式スポンサーでない)ナイキのロゴ入りトレーナーで競技会場に行けるのか」などの疑問が噴出した。組織委は、同じブランドを大勢で誇示するように着用する場合を除き「一般の観客はどんなブランドを身に着けても問題ない」との見解を示すなど基準の説明に追われている。(共同)