『君の名は。』、開始15分程度でハッとした理由

(C)2016「君の名は。」製作委員会

『君の名は。』、全国各地で大絶賛、大反響。今週末で興行収入30億円を早くも突破し、夏興行トップに躍り出る可能性も出てきました。
（9月12日現在、興行収入は60億円を突破し、100億円を超えることが現実味を帯びてきました）

そんな『君の名は。』ですが、詳しくなくとも新海誠監督作品のファンとして鑑賞した初見、開始15分程度でハッとしたことがありました。

ハッとしたのは開始15分程度経過したところ。主人公三葉が古文の授業を受けているシーンでした。この古文の先生、新海誠監督の前作、『言の葉の庭』に登場した「ユキノ先生」だったのです。

『言の葉の庭』のユキノ先生とは？

新海誠監督作品『言の葉の庭』。

靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は学校をさぼり、日本庭園で靴のスケッチを描いている。そこで出会った、謎めいた年上の女性・ユキノ。
やがて二人は約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、心を通わせていくが、梅雨は明けようとしていた…。

詳細はネタバレになるので書けませんが、そこに登場するユキノ先生（雪野百香里）が『君の名は。』の古文の先生だったのです。『君の名は。』では「ユキちゃん先生」とクレジットされており、『言の葉の庭』のユキノ先生と同じで花澤香菜さんが声優を務められています。

ちなみに『言の葉の庭』を見ていないと『君の名は。』がわからないということは一切ありません。あくまでもキャラクターが再び登場しているということです。

(C)2016「君の名は。」製作委員会

なぜユキノ先生は再び登場したのか？

なぜ『言の葉の庭』のユキノ先生が再び登場したのか。これには様々な憶測がありましたが、9月10日にLINE　LIVEに登場した新海誠監督の口から以下のようなコメントが飛び出しました。

「ユキノ先生は花澤香菜さんが声優をされていて、もう一度花澤さんに会いたくて・・・」

これにはスタジオも大爆笑で司会者も「本当ですか！？」と突っ込みを入れていました。もちろん冗談も含んでのことでしょうが、それに対しての監督の答えは。

「半分くらいは。」

とのことで、再びスタジオは爆笑の渦に包まれていました。

真面目な理由としては以下のようなコメントをされています。

「僕の作品を昔から見てくれている人に何かサービスのようなものを届けたかった。今回は監督の名前を知らないような人たちに作品を届けたいと思ったが、昔から僕の作品を見てくれている方に「俺はこれを知ってるんだ。」と思ってもらえる箇所も何箇所か入れたかったんです。」

ちなみに、『言の葉の庭』でユキノ先生の足に触れるシーンがありますが（詳細は伏せます）、それと『君の名は。』の口噛み酒には同じ気持ちを込めたとのことです。微かなフェチ要素であり、物語の仕掛けとしても必要だったと述べられていました。

『言の葉の庭』と『君の名は。』は舞台が近い

『君の名は。』の「あの感動的なシーン」は東京・四ツ谷にある須賀神社。他にも四ツ谷駅前、信濃町駅の歩道橋、新宿駅、千駄ヶ谷駅なども印象的なシーンとして登場します。『言の葉の庭』では新宿御苑がメインパートですが、新宿駅、千駄ヶ谷駅なども印象的に登場します。

これは監督自身の生活圏であることも影響しているとのこと。

二つの作品を鑑賞してからこの付近を散歩すると様々思うことがあります。
※映画の大ヒットによりロケ地巡り（聖地巡礼）がに賑わっており、マナー等について公式からも注意喚起がされております。この点ご注意ください。
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新海誠監督最新作『君の名は。』は、8月26日より全国で大ヒット公開中です！

（文：柳下修平）

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