財産の分配に関する基礎知識:寄与分とは

相続の時に財産の分配に関する基礎知識を持っているようにすると、とても役にたちます。色々な基礎知識がありますが、その中のひとつが寄与分です。これは、特定の相続人が、被相続人が財産をつくったり維持をしたりすることに対して、特別な寄与をしたり貢献をした場合に、その寄与に相当する額を加えた財産の取得を、相続人に認めるものです。但し、寄与とするためには、寄与行為によって、被相続人の財産の維持や増加があることなどが必要になってきます。
相続人が農業や商工業などで、非相続人の事業に対して労働をしたことで、相続財産の維持または増加に寄与した場合は、家事従事型として認められます。但し、そのためには、無償性、継続性、専従性、被相続人との関係などが問題になってきます。
給与の支払いがあってはいけないとされていますが、まったく無償ということはないため、第三者を雇用した場合の給与との差額が重視されます。継続性は、相当長期間にわたって継続して行っていたことが必要になります。専従性は、片手間や臨時ではなく、本来自分が行うべき仕事と同様に関わっていたことが必要です。
また、寄与は、被相続人との関係に対して通常期待される程度をこえた貢献をしていた場合は、認められることになっています。そのため、貢献の程度は、配偶者、親子、兄弟姉妹、親族の順序で小さくなっていきます。