日本経済をボロボロにする人々

 政治や経済について平易な文章で誰にでも理解できるように書いていくつもりです。専門家が一般人をかく乱するために使う日本語化されていない横文字はできる限り使わないように努め、何が問題なのかを明らかにしていきたいと思います。なお、コメントで反論を書くときは晒される覚悟をもつようにお願いします。あまりにもレベルの低いコメントは容赦なく削除させたいただきます。

堀江貴文

格差の壁をぶっ壊す!

格差の壁をぶっ壊す! 様々な格差について書かれている本になっている。所得格差、世代間格差、職業格差、教育格差、情報格差・・・などなど数々の格差について堀江視点で切っている。
 当たり前のようだが、格差というのは他人と比べることにより発生する感情みたいなものだ。その感情の本質的なものは妬みというマイナスエネルギーを持つ。このマイナスエネルギーはやっかいなもので、一部の成功者を見て足を引っ張ってやろうとするものだ。
 堀江さんは世間の妬みを買い、検察の馬鹿げた捏造によって潰されただけに、世間の妬みの恐ろしさをよく認識していることだろう。とくに13ページにこう書かれている。

 大半の人は、格差問題というと経済格差、つまりカネの問題を真っ先に思い浮かべてしまう。それもたいていの場合、自分が経済格差の下にいる人間だと思って、経済格差を憎む。「オレはビンボーなのに、オレより劣っているはずのアイツが何で金持ちなんだ!」「あんなに稼いでいるヤツは、きっと悪いことをしているに違いない!」、そんな風に、嫉妬心に火がついてしまっているのだ。
 金持ち批判をしたり、成り上がりの人間を「拝金主義だ」と批判したりする人たちは、あることに気がついていない。それは自分たちの方こそ、カネのことしか考えていないということだ。自分のカネのことが、心配で心配で仕方がない。だから、金持ちを批判する。そういう人を見ると、「カネのこと、少しは忘れろよ」と言いたくなってしまう。


 これは俺も堀江氏と完全同意する部分だ。とくに検察による堀江潰しは上に書いている通りだろう。検察は高学歴で自分が優秀だと思い込んでいる連中が多いと思われる。もちろん偏見も含めてそういう傾向があるとレッテルを貼っているが、堀江氏のように何ら違反をしていない人物を潰したところを見ると、まんざらでもないだろう。成功者を引きずり下ろすためなら犯罪をでっちあげてでも潰す姿勢は検察の本性が垣間見える。
 実際問題として、日本の貧乏人は結構豊かである。堀江氏も書いているが、貧乏でもマンションを選ばなければ東京の都心に住むことは可能だ。風呂なしトイレ共同なら六本木でも3万円の家賃で住める。郊外ならそれこそ1〜2万円で住める。ようするに生活水準を落とせばいいだけの話だ。
 一部の例外的な極端な金持ちを見て、格差を感じるというのが日本人だが、日本の貧乏人は衣食住に満たされているし、テレビなどの家電製品の普及率は99%以上だ。貧乏に見えて、実は結構豊かな生活を送れているのだ。
 資本主義という競争が生み出した製品は、量産化や微細加工による生産性向上が可能な分野では値段がどんどん下がる。数年前まで61インチのテレビは150万円してたが、今や当時よりも高性能なのにそれに近いサイズは30〜40万円ぐらいで買える。20年前だったら60インチのテレビなんて誰一人買えなかっただろう。せいぜいホテルのロビーに置けるか否かという世界だ。それが今では一般家庭でも持てるようになったのは、資本主義という競争社会で生まれた科学技術の進歩だ。そして売れる製品を作って金持ちになろうとする欲のおかげだ。
 共産主義体制を敷いていた国の国民ではとても買えない製品を、日本人は貧乏でも買えるのだ。当たり前だが、日本の貧乏人は途上国の貧乏人よりも豊かである。
 上を見て格差を感じるのではキリがない。格差のない社会などこの世には存在しないのだから、それにいちいち目くじらを立てても意味はない。金持ちを貧乏にしたところで貧乏人は更に貧乏になるだけなのだから。それよりも思考の視点を変えることが重要だ。ということを主に書いている。全く同意である。
 無理やりまとめると、一部の特別な人を見て妬むのではなく、いかに自分が生きていくために変われるかを言いたいのだと勝手ながらに思う。結果は分かっていたことだが、無実の罪で収監されてもリクルート江副氏に負けずに気丈であってほしい。

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東北地方太平洋沖地震によるイベント中止に物申す堀江貴文

浅田真央 東北地方太平洋沖地震が起きてからというもの、いろんなイベントが中止となった。フィギュアスケートのような人気スポーツの中止はもちろんのこと、Jリーグも今月いっぱい中止の模様で、吉本劇場も中止になるなど波紋は大きい。プロ野球もパリーグは4月12日に開幕が延期になってしまった(但し、これは楽天ゴールデンイーグルスの本拠地である仙台の日本製紙クリネックススタジアム宮城の補修のためでもあるらしい)。有名歌手ではAKB48やKinKi Kidsのライブが中止になるなど、全国で自粛ムードが広がっている。そしてこれに異を唱えるのが本音と建前を使い分けできない堀江貴文氏だ。
 確かに被災者に対して不謹慎だからってイベントを中止にするのは経済を停滞させる一つの要因であるし、それが小さい企業を潰してしまう可能性が高いのも否定はできない。
 しかし、人間というのは感情が支配している部分もあり、経済的に正しい行動でも倫理観というやっかいな心理が混ざってくると、かえって反感を買って不経済になることも有り得る。とくに大きい大災害が起こると、経済的に儲けることはけしからんというムードが出来上がり、それに反したらいろんなところで叩かれてイメージが悪くなってしまう。イメージが悪くなると、長い目で見たらマイナス効果の方が大きくなってしまうかもしれない。
 とくに日本では出る杭は叩かれるのが相場だ。それは堀江氏も過去に経験したことだろう。あまりにも目立ち過ぎて世間に反感を買う言動や行動を続けると、嫉妬に狂った連中が潰しにくる。みんなそれを分かっているから嫌々だとしても自粛をするのだ。せいぜいできるイベントと言えば、チャリティー系と、金銭に関係のない学生のスポーツ大会が中心だろう。
 中には沢尻エリカや石田純一や長渕剛のように、不祥事や悪いイメージができてもしぶとく生き残っているのも例外的にはいるが、普通は潰される。しかしそれだって平常時の話であり、男女関係の不祥事はともかく、今被災者に悪態付くようなことをやったら沢尻エリカだって消えていなくなる可能性が高い。結局のところ、みんな嫌々ながらも郷に入れば郷に従えを実行しているだけなのだ。そしてそれが出る杭を打つ日本で生き残る知恵でもある。
 アメリカだってアフラックのアヒルの声を担当しているアメリカの芸人ゴッドフリード氏が「さすが日本!海に出かけなくても波が彼らに向かってくるのだから。発展してるね!」なんて冗談で呟いたら解雇されてしまったそうだ。人気商売で、場の空気を読まずに行動すれば、自分に益が無くなりやすいのは日本だけではないようだ。
 もちろん堀江氏の言いたいことは分かる。この日本に蔓延する雰囲気だと4月の新入社員歓迎会みたいなものもほとんどの会社で中止になることが予想され、飲食店が大打撃を受けることは十分に予想できる。今だって都内の主要な夜の繁華街では人が激減していて悲惨な状況である。なんとなく今飲み屋に行くことは不謹慎なイメージすらある。今年の花見客もおそらく激減することだろう。
 自粛ムードは不経済であるし、堀江氏の言いたいことも十二分に分かる。しかし、世の中は機を待たなくてはいけない時期もある。機を間違えれば、長い目で見て大どんでん返しを受けるのが日本の社会というものである。
 とはいえ、少なくとも5月頃にもなれば自粛ムードは落ち着いてくると思われる。テレビも地震のことをあまり報道しなくなり、日本国内に漂う空気も大きく変わっているはずである。日本国内に蔓延している心の傷は時間が癒してくれるだろう。その時がくるまでじっくり機会を待つのは人気商売だと必要不可欠なものではないだろか?人気商売は自分がどう思うのではなく、世間の最大公約数がどう思うかが大切なはずだ。

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新・資本論 僕はお金の正体がわかった

新・資本論 堀江節がよく出ているインタビューと本人が日本の現状について思うところを書いているという内容だ。日本人の抱える心理的な問題点にも切り込んで堀江節を展開し、数々の制度の問題点にも多数切り込んでいる。
 日本人は豊かであるのに豊かでないと思い込んでいる人が多いとか、日本はいかにチャンスに恵まれているかなどの視点、住宅ローンの問題点や、変わったところでは地震保険の無意味さなどについても書かれている。中には実現不可能なベーシックインカムについても書かれているなど多岐にわたる。

 お金はバーチャルという結論も、冷静に考えればわかることだが実際にはみんながお金に価値があると思い込んでいる。だからと言って、回りくどい説明のあとに預貯金は意味がないというのもやや暴論な気がしてならない。預貯金より投資をしろという説明にも無理がある部分はある。なにしろ世の中みんなが堀江という名声を持ってなどいないのだから。

 それはさておき、行き過ぎた平等幻想についての見解も書かれている。マーケットのニーズ、組織体制、指示の出し方などの経営ゲームをやらせようとした学校では、「みんなが平等で、それぞれが一つだけの花じゃないといけない」などとスマップの世界に一つだけの花をもじったことを言って中止になったらしい。これでは会社の仕組みを学べない。平等主義の悪しき側面を垣間見るような内容だった。

 後期高齢者医療制度や世代間格差についても少しだけ触れられている。選挙による人口格差のせいで、人口の少ない世代は何も言えない不公平感など、短いながらも堀江節がさく裂している。

 起業や宇宙旅行ビジネスにも少しだけ触れられているが、正直な話、ITバブル時代と違って現在は役に立たないことが中心に語られている。貯蓄するぐらいなら起業しろという押しつけみたいなのは堀江節なのだろう。宇宙ビジネスについても甚だ疑問であるが、夢があることだけは確かではある。しかし電気自動車と同じで実現は難しいのではないかというのが俺の考えだから、そんなことにお金を使うぐらいなら貯蓄の方がましだと思うが、それは個々人の思想の問題であるから本来つっこむべきではないのかもしれない。
 いずれにしても堀江節による押しつけがましい思想を含んでいるという先入観を持って読んだ方がいい。下手に洗脳されると間違いを起こすかもしれない。あくまで日本の現状を冷静に見ている部分と、ああしろこうした方がいいという堀江思想には距離をおいて読めば十分に楽しめる。内容的には1時間もあれば読めてしまうかもしれないほど文字が大きくページ数は少ない。

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特捜神話の終焉

特捜神話の終焉 この本は特捜部もやっていた郷原信郎(ごうはらのぶお)氏が堀江貴文や細野祐二や佐藤優と対談した内容のになっている。元検察だからこそわかる検察の視点や裁判の流れなど、なるほどと思わせることの多い内容だ。日本の裁判では理屈ではなく感情が先に動き、検察の供述調書を証拠の中心として判決が言い渡されるおかしな点なども指摘されている。

 検察の特捜部は政治家の贈収賄などを中心に捜査権を発動してきた。ロッキード事件やリクルート事件などは有名であり、こういう睨みのおかげで政官財の違法な癒着はどんどん減っていった。これは検察の功績であり、最近の政治家で贈収賄に手を染める政治家はあまり見られなくなった。
 しかしながらそれでは特捜部の存在意義が薄れていってしまう。そして出世するためには大きい事件を手がけなければならない。本当なら事件が少ないことそのものは特捜部の功績のはずであるが、妙な実績主義みたいなものが蔓延り、事件を解決することが功績という空気みたいなものができたのかもしれない。
 ここら辺から検察は曲がり始めた可能性がある。特捜の過去の功績によって大きい贈収賄事件が見られなくなった。だから大きい事件を解決する機会がない。機会がないから大きな事件を作らなくてはならない。それがライブドア事件に発展したのではないかと思う。

 特捜がおかしいと俺が思ったのは言うまでもなくライブドア事件からである。何しろ堀江逮捕の理由が曖昧でよくわからない。逮捕の一つの理由である有価証券報告書虚偽記載では、ライブドアファイナンスが出資する投資事業組合がライブドア株を売却して得た利益をライブドア側は投資利益とし、検察側は資本準備金の増加にしなければ駄目だとか、当時は違法でも何でもないのに、ライブドアは実質的に自社株を売っているから資本準備金の増加にしなければいけないと勝手に解釈され、財務諸表のどこに記載するか程度の問題だけで逮捕までしたのだから、誰がどう見ても無理筋だった。
 ようするに登り竜のように上昇していたライブドアを叩いて実績を作りたかっただけの特捜の暴走と言えるだろう。事件後は、ライブドアのような解釈の違いレベルの会計問題ではなく、明らかに悪質な粉飾に対しての逮捕者は出ておらず、課徴金レベルで済んでいる。
 もう一つの逮捕の理由である偽計や風説の流布も、純資産法やDCF(ディスカウントキャッシュフロー)法などで1~5億円まで幅広く価値を解釈できるマネーライフについて、検察は1億円の価値しかないと決めつけ、ライブドアが4億円と見積もったのはおかしいという単なる解釈の違いだ。こんなことで1回目の逮捕が行われたのだから、堀江もたまったものではなかっただろう。

 特捜が不必要だとは思わないが、最近は事件をでっちあげてでも出世してやろうという方向性が見え隠れする。このように組織が完全に過った方向へと向かっている以上は、一度頭を冷やしてもらいたい。そして犯罪が減ったことは特捜の存在があってこそと思えるようになってほしい。事件が減ったから出世のために事件をでっちあげようとする今の組織形態の異常性に気づき、早く組織内の改革をやっていかなくては信用を失うだけだろう。特捜は事件が減って成果が上がらなくなるのが理想形なのだから、出世するシステムを変える必要がある。
 この本を読んで思ったことは、裁判官も相当に劣化しているということだ。勉強だけできて頭が悪い偽善者の典型だなという印象を持ってしまった。事件に巻き込まれて裁判になったら裁判官は正論が通じず、綺麗事で通した方がいいのかもしれない。それほどまでに司法全体が劣化し、論理性よりも感情を優先して判決を歪めているのだろうと感じさせた。

 検察は絶対正義で正しいと思い込んでいる人ほど読んでもらいたい一冊である。検察だってしょせんは欲深い人間だ。神ではない。いくら司法試験に受かろうが、しょせんは強欲の一般人と同じ人間なのだ。
 ライブドア事件が残した教訓で数々の人の正体を垣間見せてもらった。それこそ数々の人々の正体と精神構造がよくわからせていただいたと思う。

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金持ちや大企業をいじめる税制で大喜びの諸外国

 堀江ブログにこんな面白い記事があった。

 そこで田村参議院議員らと政治談議。そこで面白い話をされる。今の民主党政権の社会民主主義的政策のせいで、シンガポールや香港の政治家達は得をしているのだそうだ。それもそのはず、日本の高い法人税や所得税のせいで、どんどん企業の本拠地を日本から動かす流れが出来てきているそうだ。それは海外企業だけでなく日本企業もだ。もちろん富裕層を中心に日本から脱出する動きも加速している。
 これは日本にとってはあまりよくないことだ。だけど周辺諸国は喜んでいると、まさに日本のためにならない政治をしているわけである。


 税金もそうだが、派遣法の禁止や温室効果ガス25%削減案など、ほとんど冗談としか思えない経済にマイナスの政策ばかりやろうとしている政党である。
 おまけに相続税を上げようとか所得税の最高税率を上げようとか、確か藤井あたりが言ってた気がするが、そんなことをやったところで金持ちは海外に逃げるだけの話だ。人口が毎年数万人流出し、なおかつ現金が30兆円も行方不明になっているのは、言うまでもなく税金が高すぎる影響だろう。
 税金を上げたところで税収が増えるわけではないことは普通の頭を持っていればわかることだ。
 こういった金持ちいじめや大企業いじめをやろうとする社会主義馬鹿政党のおかげでホクホク顔なのは税金が安くて金持ちを受け入れている国であるのは容易に想像できる。日本の馬鹿政治家や嫉妬に燃えている頭の悪い馬鹿国民もいい加減に目を覚ましてもらいたいものだ。
 金持ちいじめや大企業いじめをやれば、自分達が潤うとでも思っているとしたら世間知らずだ。共産主義体制の金持ちの生まれない国家がどうなったかぐらいわかったほうがよい。日本の貧乏人は北朝鮮の貧乏人よりも遥かに豊かな生活を送れているのは誰が見ても明らかだ。
 貧富の格差が問題だなんて言うのもいるが、問題なのは北朝鮮のような封建社会の貧富の格差だ。民主主義で格差が問題になったことはない。問題なのはそれを問題にして金儲けする奴か、上を見て引き摺り下ろそうとする頭の悪い国民の意識だ。
 極論を書いてしまえば、法人税なんて無税でもいいのだ。税金を安くすることで世界中から大企業を呼び込んで雇用を生めば、失業者への社会的(税金)な負担は減る。税収の心配もすることはない。税金は所得税や消費税で賄えればよい。
 控除も廃止して税金はフラットにして、いっぱい稼げる人を優遇することが必要だ。一生懸命稼いでも税金で分捕られたら大きいリスクも取りにくくなる。ある程度のレベルまでいくと、ハイリスクを取ってまでリスクを取る必要があるのかと思えてくるのが今の異常な累進課税だ。

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ライブドア元社長、堀江貴文の奇跡と軌跡と喜劇

 建前と本音を使い分けることが(←意図的か天然かは知らない)できないことによって、見事にマスコミの王道にジャストフィットした人物と言えよう。マスコミ的には、普通の建前ばかり話す社長よりも、堀江のような本音がついつい口に出る社長の方が使える映像は多かったはずだ。
 堀江はマスコミを利用したし、マスコミも堀江を利用して相互補完の関係が成り立っていたのではないだろうか?
 堀江がプロ野球チーム買収の時マスコミによく出るようになったのだが、それ以前から株式市場や投資家の間では、100分割などのハデなことをやる会社で有名であった。

 話は急に変わって、読売の社長は典型的な空気の読めない馬鹿で、ファンのほとんどはプロ野球の1リーグ制なんて反対していたのに、それを実行しようとした。その時の渡辺社長は、巨人人気が未だに浮動のものと勘違いしていたのだろう。ファンも関係者もみんなが俺に着いて来ると思っていたに違いない。
 もしあそこで堀江が近鉄の買収に名乗りをあげなければ、おそらく渡辺の思惑通りになっていただろう。
 火事場泥棒的に楽天が名乗りを上げてきて、そしてわざわざポルノについてライブドアにだけ面談の時に追求し、楽天にはその質問は一切やらずに計画的に堀江は近鉄買収に失敗させられた。しかし、その功績は大きかったし、渡辺みたいな勘違い年寄りを若い堀江がやっつけたという躍動感みたいなものを感じた人も多少はいただろうと思う。

 その次がニッポン放送の買収劇だ。
 ニッポン放送の大株主であるフジテレビの日枝という年寄り社長vs若者の堀江の対決みたいな感覚があっただろう。既得権にすがる年寄りに喧嘩を売って、奪い取ってやろうという野心は当時の若い人の心を大きく揺さぶったに違いないと勝手に思うのだ。
 個人的にフジテレビを買収してほしかったのだが、役員会議でLBO(レバレッジド・バイアウト)は取りやめになったという。確かに超ハイリスクな危険な賭けなのは間違いないし、ヘタすると会社を潰しかねないということを考えれば賢明だったのかもしれない。
 無論堀江はやる気まんまんだったが、他の役員は全員反対したという。

 そして2006年1月16日にライブドア本社と堀江の自宅を検察が強制捜査することになる。
 強制捜査当初はヤクザとの関係とか、スイスや香港を利用したマネーロンダリングなど、どこからどこまでが正しい情報なのか見当がつかなかった。
 いろいろ情報が出てきたが、確かなことは、自殺したエイチ・エス証券の野口と、ライブドア役員の宮内による横領ぐらいなものだった。ちなみに野口と宮内で4000万円を私的流用したという。
 あとはこじ付けに等しい、株式の売却益を資本に計上するか売り上げに計上するかでの見解の相違により逮捕されてしまうことになった。まさしく屁理屈極まりない検察の横暴と言える逮捕劇だった。
 売り上げに計上して株価を上げたとか、わけのわからない偽計だと断罪したり、株式分割は株価操作だと、これまたかわけのわからない屁理屈を言っている馬鹿評論家も多数いた。無論、その本質は嫉妬というマイナスの感情によるものに過ぎない。
 売り上げではなく資本に計上しておけば無駄な税金を払わずに済んだのだから、むしろ株主への毀損につながり、株価の下落要因になるという解釈だってできるのだ。
 どちらにしろ屁理屈である。
 もし問題があったとしても、それは見解の相違レベルによる修正申告レベルの話であろうことは疑いようもない。むしろライブドアは税金の払いすぎで還付金をもらうべきだったのだ。しょせんその程度のことなのに、逮捕までする検察の嫉妬による暴走にはあきれてしまう。

 中には光クラブとライブドアを結びつけるあまりにも馬鹿げた報道もあった。どうにかしてライブドア=堀江を悪に仕立て上げようとする印象操作の報道が繰り返されていたのだ。
 東京地検元特捜部長大鶴基成なんかはこんなことを言っていた。額に汗して働く人、リストラされ働けない人、違反すれば儲かると分かっていても法律を遵守している企業の人たちが憤慨するような事案を万難を排しても摘発したい。
 これこそ偽善の典型であり、人をおとしめてまで自分の価値観の範囲内から判断された正義感のために、職権乱用して株式市場を混乱に陥れたのだ。こういう嫉妬による感情論で逮捕までする職権乱用こそ断罪されるべきだろう。

 堀江がやってのけたこととは、貧乏から東大に入学し、そして会社を立ち上げて大金持ちになったというものだった。それは、当時の多くの若者のに躍動感を与えたのではないかと思える。既得権の椅子に居座っている年寄りを、貧乏から成り上がった堀江という若者が次々となぎ倒す姿は気持ちいいものだったし、それに元気をもらった人も多いだろう。
 これを壊したのは検察の嫉妬である。嫉妬がライブドアだけでなく新興市場を滅茶苦茶に破壊して、多くの人に莫大な被害を与えたのは大きな衝撃だっただろう。もちろん、ざまあみろと大喜びした人も多かったことは確かだろうが。
 現在日本中に漂う閉鎖感は、こういった検察だけではなく日本人の多くが持つ嫉妬というマイナスエネルギーで、他人の足を引っ張ってやろうという僻み根性のせいだと思っている。堀江という新しい時代を予感させた人物を潰してしまう社会は、国全体を停滞させると俺は思う。

 注:コメント欄で指摘がありましたが、正直あまり調べないでうろ覚えで書いたため、資本計上に税金がかからないというくだりは正しくないかもしれません。

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日本を滅ぼす発想の相続税100%論者、堀江貴文ことホリエモン

 毎度のことながら、ブログを書くためのネタ探しする時に最近よく参考にする金融日記を見ていたら相続税のことが書いてあった。そこには、

 ホリエモンとかビル・ゲイツは相続税をたくさん取った方がいいと言っていた。 その理由はやはりフェアーに競争をするためにはその方がいいと思っているからだろう。
 資本主義の社会では機会平等、結果不平等が基本だ。
 努力をしたもの、才能があるもの、リスクをとって成功した者が大きな富を得るべきだであり、たまたま親が金持だったと言うだけの者が富を得るのはおかしいと言うことだろう。

 また、自分の力で成功した(と思っている)人と言うのは、自分の「能力」にとても自信を持っているのが普通だ。


 と書いていた。ビル・ゲイツは財団作って相続税対策しているから「俺は金に固執しない人間だ」と演技しているだけだろう。堀江は確かに「ニッポンのこれから」で相続税100%とか、そういうアホなことを言っていた。
 そして時代が良かったということに気づかずに自分の実力で財を築いたと思っていることも確かだろう。ビルは知らないが、堀江の言動からそれはわかる。
 堀江の仕事は時代が合わなければあそこまで成功はしにくい職種だ。商人(商社?)や金貸し(銀行)みたいな時代に関係なく通用する仕事ならある程度は才覚でどの時代でも通用するが、コンピューターのプログラムの才能は時代が合わなければ成功確率は相当に低くなるだろう。たまたまインターネットバブルや新興市場バブルが重なって、そのバブルを利用することで大きくなったという自覚さえあれば、自分の実力だけではないとわかるはずなのだ。
 堀江とは逆に、金持ちいじめに反対しているのは自分の代で財を成した者の中にも当然いる。ジム・ロジャーズなんかはその典型である。他の金持ちは相続税を含めた累進課税についての言及を避けている人が実際には多い。ヘタなことを言えば、嫉妬に満ちている世論に袋叩きに遭うのが目に見えているからだ。一部政治宣伝で金持ち増税を言っている金持ちもいるが、多くは反対しているだろう。富裕税などの金持ちいじめ税制で知られているフランスでは、金持ちが国外流出しているのがすべてを物語っている。大きな声で金持ちを大事にしろと言えば、貧乏人の嫉妬を買ってしまうから、行動で反旗を示しているのだろう。
 誰も好き好んで多額の税金など払いたくないのだ。


 いろいろ検索したら、堀江のインタビュー記事があった。これを見る限り、やはり堀江は自分の実力だけで金持ちになれたと勘違いしているようだ。

ホリエモン独占インタビュー「僕が首相になっていたら」

 ―法人税減税という主張ですが、シンガポールや香港のように法人税を下げるという意味でしょうか?

 「そう、外国企業もたくさん日本に来るように法人税を下げる。そうすれば、東京は圧倒的にシンガポールや香港よりも環境がいいから人や金が集まる。あんな香港みたいに暑くて飯もマズい国に無理している必要はないでしょ。東京の方が飯もウマいし、環境もいいし、女の子もカワイイし最高じゃないですか。当然、国際競争力で勝てると思いますよ」


 堀江氏には、法人税を下げれば東京は世界一の都市になるという持論を持っているそうである。
 女の子がかわいいとか飯のうまいまずいは主観であるから話にならないが、香港の環境の悪さは有名な話だ。税金の安い国に移り住もうとしていたジム・ロジャーズも環境の悪さから香港や上海を移住先としてあきらめてシンガポールにしたぐらいだ。
 堀江の言うとおり、法人税を他の国並に下げないといけない必要があるのは確かだ。しかしそれだけでは話にならない。何を持って東京が世界一かそうじゃないかをはっきり定義していないから、永久に正しい答えはでないだろうが、法人税だけを単純に下げるだけで東京が世界一の都市になるわけではない。
 まず羽田空港の4つ目の滑走路ができたらとっとと国際空港にすること。そして成田空港を廃止すること。羽田と成田空港を結ぶリニアモーターカーなんてとんでもない無駄だ。成田空港を廃止したら、その周辺の都市(主に佐倉や成田)や鉄道会社(京成、北総、JR)や近隣のホテルは大打撃を受けるのは間違いないが、非効率な空港なのだからはっきり言って必要ない。羽田空港の埋立地の地盤が固まるまでのつなぎ程度のものだと思えば、完全に役割を終えた空港である。
 そして、個人的に、できることなら羽田空港に地下鉄かJRを通して、外国人観光客の多いお台場あたりを通って、東京駅まで通じる鉄道があれば完璧に近い。更に贅沢言うなら外国人に人気のある秋葉原まで通じればなおよい。20分程度で東京駅まで行ければ、都市アクセスへの優れた利便性を誇る世界有数の空港になれるはずである。モノレールや京急は打撃を受ける可能性もあるが、成田からの顧客分が増えれば大きな問題にはならないと思われる。とはいえあくまで個人的願望に近い話ではある。
 今は羽田空港が主に国内路線限定になっていて非効率になっている。そのせいで地方の人の海外旅行者が韓国の空港を通している。おまけに日本の空港の滑走路利用料は全体的に高すぎる!これをせめて韓国並に引き下げる必要がある。

 東京の鉄道網は俺の感覚ではすでに完璧に近い。道路網もそれほど問題を感じない。贅沢を言うなら首都高の合流が短くて危険だから改造してほしいということだろうか。あとは日本橋の空を奪い取っている首都高の地下化。そして耐震基準を満たしていない建物の改造。長周期振動に対応した制震装置(補助金分も減価償却可能とすれば積極的に取り付けるだろう)の設置の補助でもいい。地方の土建屋の利権となっている道路を作るより1000000倍ましだ。ここまでやれればほぼ完璧だろう。
 俺の個人的な意見としては、地震がないと言われている海外の大都市の方が危険なはずである。なにしろ地震がないという根拠のない前提で高層ビルを建てているなんて、これほど恐ろしいものはない。誰が地震がないと決めたのだろうか?イランの遺跡のところでも地震が発生して壊れたのは記憶に新しい。
 そして税金だ。法人税をせめてシンガポール並に下げるのはもちろんのこと、所得税の累進緩和、シンガポールや香港には存在しない相続税の廃止は必須だろう。

 ―相続税はどうすべきと考えますか?

 「僕は相続税100%論者です。遺産は残すべきじゃないと思うし、その方がフェアーでしょ。中途半端は良くないので、0%か100%でいい。(ベーシックインカムのような)セーフティーネットを作った上で競争社会を作っていくわけだから、相続税は100%でもいいと思いますね。 親の資産で食っている人がいるという批判が世の中にはあるわけじゃないですか」


 これを読んでどう思うだろうか?
 人間はいつ死ぬかわからないのだ。相続税が世界一高いままだと金持ちは安心して日本に移住して来ないだろう。ただでさえ相続税のない英語圏のシンガポールがあるのだ。法人税だけ下げれば東京が世界一になれるわけではない。
 それなのに堀江は相続税100%と馬鹿なことを平気で言ってのける。
 堀江は子供に一切財産を残さず自分の好きなことにすべての財産をつぎ込む気だから、痛くもかゆくもないという発想なのだろう。以前NHKのニッポンのこれからという番組で、「相続税100%にすればお金使いますよ」とかわけのわからないことを言っていたことを思い出す。
 理屈は単純で、お金を使わないと政府に没収されるのなら、きっと死ぬまでに全部使うだろうという根拠のない発想だろう。この世の中、みんなが堀江の価値観ではないのだ。
 もし相続税が100%になれば、中小企業などでは、子供は馬鹿らしくて誰も継がなくなるだろうし、農家だって誰も継がなくなるのは目に見えている。代が変わるごとに莫大な設備投資や土地購入なんてやっていたら、経営なんて到底成り立たない。高級工作機械なんか1台で1億円以上するのだ。代が変わるごとにそんな設備投資なんてできるわけがない。とてもじゃないが、相続税100%になったら家族経営の中小企業は全滅して独自に持っている金属加工などの技術の蓄積は完全に無くなってしまうだろう。
 何の本か忘れたが、富裕層ビジネスやっている人の話によると、今でも金持ちは引退後に相続税のない国に移住しているそうだが、100%となればその流れが加速してしまうだろう。
 本気で東京を世界一にしたいのなら、相続税みたいな税金は廃止すべきである。フェアーだの平等だのわけのわからない屁理屈を並べる前に、おかしな偽善を使わないでほしいものだ。
 お金を稼ぐことはそんなに難しいことじゃないとまで書いてしまうような無知ぶりだ。まさしく金融バブルで金持ちになれちゃった男の発想だろう。そんなに簡単だと言うのなら、不況の今、あの当時並に稼いでみろと言いたい。
 お金は簡単に稼げるという発想だから、相続税100%とか馬鹿なことを平気で書いてしまうのだろう。謙虚さのない自信家というのも恐ろしいものだ。自分がバブルとメディアを利用して大金持ちになれたという認識さえあれば、そんな馬鹿なことは言わないはずだからだ。新興市場の信頼が損なわれている現在、もし起業して以前のような大金持ちに戻ったのなら拍手喝采を贈ってもいい。口でならいくらでもでかいことは言える。宇宙に思いをはせていて経営に興味が無くなっているのはわかっているが、ぜひ挑戦してほしいものだ。
 そして、

 「相続税とは別に、文化を維持する仕組みを作ればいいと思います。例えば会社であったり。残したい場合には、残していく仕組みが他にあればいいんじゃないですか。別に個人に相続させなくてもいい」

 ということらしい。
 堀江の言う文化を維持する仕組みがあればいいというのはわけがわからない。堀江は文化を勘違いしている。
 例えば京都に残っている文化は本当の文化などではない。あれは過去にこういう文化があったよと紹介しているだけの代物に過ぎない。つまり、死んだ文化だ。死んだ文化を国が維持すれば、京都のように観光客が呼べる地域ならともかく、税金を無駄に使うだけだ。剪定だけでも莫大な費用がかかることを何もわかっていない。
 これぐらいのこと、自分で考える能力が少しでもあればすぐわかりそうなものだが。
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