[PR]

 兵庫県高砂市と加古川市の境を流れる加古川で今月、長い口に鋭い歯が並び、ワニのような顔をした大きな魚を県立香住高校(香美町)の3年生、松田仁(じん)さん(17)が釣り上げた。体長が90センチほどで、北米原産の肉食魚「アリゲーターガー」とみられ、観賞用に飼育されていたものが川に捨てられた可能性がある。水槽に入れていたが死んだため、剝製(はくせい)にして残すという。

 松田さんは今月初め、釣り仲間からメールで「加古川にアリゲーターガーがいるらしい」と教えられた。高校が冬休みに入り、加古川市の実家に戻って川へ釣りに通った。

 22日朝、右岸近くの水の流れがよどんでいるところに大きな魚を見つけ、ルアー(疑似餌)を使って一気に釣り上げた。「ぐいっという手応えがあった。まさか、アリゲーターガーとは。よっしゃーって、感激して、腰が抜けたみたいになって座り込んでしまいました」と話した。

 釣り上げた魚の写真を見た姫路市立水族館技術主任の竹田正義さんは、口の形などから「アリゲーターガーにほぼ間違いない。本来の生息場所でない川に放すのは絶対やめてほしい。どうしても飼えなくなった場合は、引き受け手を見つけてほしい」と話している。(梅原豊)