釜山・日本総領事館前の少女像設置 警察が阻止
【釜山聯合ニュース】韓国南東部・釜山の市民団体が28日、旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する少女像を在釜山日本総領事館前に奇襲的に運び込んだ問題で、像を守ろうと周辺に座り込んでいた団体関係者が警察などによって約4時間後に解散させられた。
警察に連れ出される団体関係者=28日、釜山(聯合ニュース) |
慰安婦問題をめぐる昨年末の韓日の合意に反対する「未来世代が建てる平和の少女像推進委員会」は同日午後0時半ごろ、準備しておいた少女像をフォークリフトで運び、総領事館前の歩道に仮設置した。
団体関係者約30人は少女像を固定しようとしたが、出動した警察によって制止されたため、座り込みで対抗した。
総領事館がある釜山市東区は少女像の設置に反対する立場を明らかにしていた。同日は団体側に対し、少女像の設置は道路法上許可できないとして、解散するよう警告。その後、午後3時半ごろから区の職員が座り込む団体関係者を1人ずつ移動させた。
警察と区の職員が約30人を強制的に退去させるなかで、13人が公務執行妨害の容疑で連行された。少女像は東区が保管しているという。
この日は慰安婦合意からちょうど1年。同団体は合意に反発し、少女像を設置することを決め、募金や署名活動を行ってきた。31日午後に総領事館前で像の除幕式を開く予定だと明らかにしていたが、奇襲的に少女像を運び入れた。
団体側は「これ以上、東区との協議では少女像を設置できないと判断し、韓日政府の慰安婦合意1周年になるきょう、少女像を設置しようとした」と説明した。
総領事館前に少女像を設置する問題をめぐっては、菅義偉官房長官が20日、日本政府の立場と相いれず残念と述べ、総領事館も東区に文書で強く反対する立場を伝えていた。
団体側関係者は少女像が撤去されたことについて「韓日慰安婦合意の破棄を望む多くの市民の願いをへし折ったようなものだ。必ず東区長に責任を問い、押収された少女像を取り戻すための法的手続きに入る」と話した。
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