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西之島 活動再開の可能性?気象庁の警報解除からわずか2ヵ月

 

 小笠原諸島の西之島は20日、1年5ヵ月ぶりに噴火したと海上保安庁が確認した。気象庁は今年2月「噴火の兆候は認められなくなった」として、火口周辺警報を解除したばかりだった。

 

 海上保安庁が20日午後2時過ぎに西之島上空から実施した観測によると、火砕丘の山頂部にある第7火口から飛び散った大きな噴石や溶岩流が確認され、白い火山ガスの上昇も見られた。

 

 気象庁によると、気象衛星ひまわり8号が19日夜に西之島を含む30キロ四方の領域の温度を調べたところ、他と比べて明らかに温度が高いところが観測されているという。

 

 このため気象庁は、今後も噴火が続く可能性があるとして、20日午後4時25分、火口周辺警報を出すとともに、第三管区海上保安部も、付近を航行する船舶に対して警戒を呼びかける海上警報を発表した。

 

 西之島が噴火したのは2015年11月17日以来。最近では地表温度が低下した状態が続いていて、昨年10月には気象庁や東京大学などの専門家チームが初上陸して、地震計の設置や生態系の調査を行なっていた。

 

 その結果、火山性地震の活動は低調で、火口周辺の地形の沈降が続いていることが確認されたことから、気象庁の噴火予知連絡会は2月14日「噴火の兆候はなくなった」と判断し、火口周辺警報の解除を決定していた。

 

■国内のほかの火山の現状については、ハザードラボ「火山マップ」をご覧ください。

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