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北陸新幹線のトンネル工事で周辺住宅180棟超にゆがみや傾き

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北陸新幹線のトンネル工事で周辺住宅180棟超にゆがみや傾き

門の支柱と基礎石の間に隙間ができたり、地面にひびが入ったりした小内八幡神社=1日午後、長野県中野市 門の支柱と基礎石の間に隙間ができたり、地面にひびが入ったりした小内八幡神社=1日午後、長野県中野市

 北陸新幹線長野-飯山駅間にある高丘トンネル(長野県中野市、延長6944メートル)の建設工事の影響で、周辺の住宅など少なくとも88世帯182棟にゆがみや傾きなどが生じていたことが1日、市などへの取材で分かった。建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、トンネルは平成13年3月着工で24年3月に完成。

 市によると、建物にゆがみや傾きが出たなどの苦情が住民から機構に寄せられた。機構は26年11月までに、182棟の88世帯に補償したと市に報告。減水や渇水が生じた井戸も14カ所で確認されたという。

 補償を受けた中野市の小内八幡神社では、地面が沈下し門の支柱と基礎石の間に隙間ができたり、地面のコンクリートにひびが入ったりした。片山求宮司は「父親の代の事前説明では『全く問題は生じない』とのことだった」と話した。

 機構は「トンネル工事で建物に影響が及ぶのは珍しいことではない。補償の詳細は住民のプライバシーもあり、明らかにできない」としている。

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