ディーラーに言われるがままに下取りに出すのは危険!
これまで長いこと乗り続けてきた愛車、転勤や家族構成の変化、あるいは車が古くなったなどの理由で車の買い替えを検討されている方もいるでしょう。そんなとき、つい新しい愛車にばかり心が移ってしまうものですが、これまでお世話になってきた愛車とも良い別れ方をしなければなりません。
ディーラーなどで新車を購入するのであれば、下取りという選択肢もありますし、ディーラーも下取りを強く勧めてきます。しかし、ディーラーに言われるがままに下取りに出すのは危険です!せっかくの愛車、できるだけ高い値段をつけてくれるところにお願いすることこそ、愛車に対する最後の奉公ともいえるのですから。
下取りとは
下取りとは、同じ会社で新たに車を購入することを前提として、古い車を値段をつけて引き取ってもらうサービスのこと。車の年式や状態、走行距離は下取り価格にほとんど反映されません。下取りとは、新たな車を販売するための値引きツールの一つ、とも考えられそうです。
メリットデメリット
メリット
まず車の状態に関係なく一律の値段がつけられるという点でしょう。「買取」の場合、車の年式や状態、そして走行距離に応じて買取価格が変わってきます。その一般的な傾向としては、車の年式が古ければ古いほど、走行距離が多くなれば多くなるほど買取価格は安くなります。
つまり、これまで手塩にかけて乗り続けてきた愛車ほど、安く見積もられてしまう可能性があるということで、古くて走行距離の多い愛車をお持ちの方は、下取りにするメリットがあります。手続きが一つの場所で済むというのもメリットです。
買取業者の中にも中古車を販売しているところがありますが、買取専門店も少なくありません。買取専門店ですとそこで新たな車を購入することはできませんので、買取の手続きとは別に新たな車の購入のために別の場所へ足を運ばなければなりません。「下取り」であれば、新車を購入するディーラーで下取りの手続きもできますので、一石二鳥ですね。
デメリット
まず、車を購入しなければならないということ。前述しましたが、下取りはディーラーにとって新車販売のための値引きツールですよって、そこで車を購入することが前提の値引きとなります。ですので、今の車は手放すが新たに車を買う予定はない方の場合、下取りを利用することができません。
車を購入する前提であっても、そのディーラーに気に入った車がなくて購入したくなければ、せっかくの好条件の下取りも利用できません。そして、下取り価格は買取価格よりも安い傾向があるのも忘れてはなりません。思いっきり古い車、走行距離が多い車であれば下取りの方が高い値段かもしれませんが、ほとんどのケースでは買取の方が高い金額となります。
下取りに必要な書類
車検証・自動車納税証明書
まず必要となるのが「車検証」ですが、万が一紛失した場合には運輸支局ですぐに再発行してもらいましょう。車の身分証明書ともいえるべき車検証ですので、紛失状態で運転してはいけません。次に「自動車納税証明書」です。車検を受ける際には必要となる書類ですので、万が一紛失した場合には、登録車の場合には各都道府県の税事務所で、軽自動車の場合には各市区町村の役場で再発行してもらいます。
自賠責保険証・リサイクル券
自賠責保険はいわば強制保険ですが、「自賠責保険証」も準備しておきましょう。「リサイクル券」も必要です。すでに自動車リサイクル料金を預託している人は、リサイクル券も必要となりますが、万が一なくしてしまったときには「自動車リサイクルシステムホームページ」にアクセスしましょう。そこでの預託状況をプリントアウトした紙を、代わりに使えます。
委任状・譲渡証明書
下取りした車の名義変更などは、ディーラーにお任せするのが一般的ですので、「委任状」も用意しなければなりません。委任状の紙自体はディーラーで用意してくれます。愛車をディーラーに譲渡することを譲渡するための書類「譲渡証明書」も用意しなければなりません。この書類もディーラーで用意してくれます。委任状と譲渡証明書には実印の捺印がなければなりませんので、実印も必要となります。
印鑑証明書・住民票
そして、その印鑑が印鑑登録されていることを証明するために「印鑑証明書」も必要です。
発行から3か月以内の証明書でなければなりません。
車検証に記載されている住所と印鑑証明書の住所が異なる場合には、「住民票」も必要です。
自分の車の適正価格を知っておこう
下取りにせよ買取にせよ、自分の愛車の適正価格を知っておかなければなりません。適正価格以下で手放してしまったら、それは愛車に対して最後の奉公ができないことになってしまいます。逆に、適正価格以上の値段がついたら、愛車に感謝すべきでしょう。
下取りよりも高く売るために一括査定
車の状態にもよりますが、下取りよりも買取の方が高い値段をつけてくれるところがほとんどです。ディーラーに言われるがままに下取りを利用するのではなく、一括査定を利用して買取も候補に入れてください。価格を比較した上で、買取か下取りかを決めるのは、それからでも遅くはありません。