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日本地震工学会論文集
Vol. 13 (2013) No. 5 p. 5_62-5_101

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http://doi.org/10.5610/jaee.13.5_62

報告

2011 年東北地方太平洋沖地震を対象として,宮城県において震度6 弱以上を記録し,周辺にある程度の数の建物が存在する強震観測点について周辺の被害調査を行った.その結果,震度6 強を記録したJMA 大崎市古川三日町周辺で,木造建物全壊率が3%程度,名取市増田震度計周辺において全壊した木造建物が見られ,震度7 を記録したK-NET 築館を含め,屋根瓦の被害,外壁の損傷といった軽微な被害は見られたが,全壊・大破といった建物の大きな被害は非常に少なかった.観測された強震記録の性質と被害の対応について検討した結果,周辺で被害が生じたJMA 大崎市古川三日町では,建物の大きな被害と相関を持つ1-1.5 秒応答が大きく,これが被害に結びついたと考えられる.その一方で,震度7 を記録したK-NET 築館を含む,ほとんどの強震観測点では0.5 秒以下の極短周期が卓越した地震動で,建物の大きな被害と相関を持つ1-1.5 秒応答は小さく,建物の大きな被害を引き起こす性質のものではなかった.これらの結果は宮城県以外(茨城県,栃木県,福島県)の強震観測点でも同様に見られた.

Copyright © 2013 公益社団法人 日本地震工学会

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