プレスリリース

20万円を切った低価格DOS/V専用パソコン登場

1991年5月7日

20万円を切った低価格DOS/V専用パソコン登場
~DOS/V専用PS/55*ZおよびOS/2*機能強化発表 ~

日本アイ・ビー・エム株式会社(椎名武雄社長)は、7日、20万円を切った低価格モデルをはじめとする、「DOS/V」専用のディスクトップ型パソコン2種類と関連するハードウェア、ソフトウェアを発表しました。新製品は、「PS/55Z」のエントリー機種ならびに、最上位機種に位置付けられ、「PS/55Z」のファミリーは、今回の発表に合わせ、約10%の値下げをした現行「5530ZSX」も含めて3種類となり、DOS/V用パソコンのライン・アップが大幅に強化されました。

今回発表された機種は、PC/AT*バスを採用した低価格高速型16ビット・パソコン「PS/55Zモデル5510Z」ならびに、MICROCHANNEL*アーキテクチャー採用32ビット・パソコン「PS/55Zモデル5510T」です。いずれも、「DOS/V」専用に設計されており、「WINDOWS**1」も効率良く稼働できます。また、両機種とも、ディスプレイを独立型にすることにより、VGA規格に準拠したものをユーザーが自由に選べるよう配慮しています。

当社、低価格パソコン用OSとして推奨している「DOS/V」対応パソコンとして、すでに、「PS/55NOTE」を発表し、パーソナル・ユーザーから高い評価を得ております。今回発表された「5510Z/T」は、さらに「DOS/V」の普及を図るためのもので、「PSオープン・アーキテクチャー推進協議会(OADG)」のリファレンス・モデルとして提供される製品です。

また、併せて、IBMが新世代の高性能ワークステーション用OSとして推進している「OS/2」に関して、「日本語DOS」、「DOS/V」、「WINDOWS」上で稼働するアプリケーションとの互換性を実現する、新バージョンの開発意向を表明しました。(注)DOS/Vは「IBMDOSバージョンJ4.0/V」、日本語DOSは「IBMDOSバーションJ4.0」、WINDOWSは「日本語MICROSOFT**1WINDOWSV3.0」のことです。「OS/2」に関しては、PS/55用32ビット・マイクロプロセッサーの処理能力をフルに活かし、16MB以上の実メモリー・サポートなどの機能により、処理性能を高速化するとともに、日本語DOSの下で稼働するアプリケーションにマルチタスク機能を提供する「OS/2バージョンJ2.0」の開発意向を表明しました。さらに、DOS/V、WINDOWS下で、開発された各種アプリケーションも稼働できる多目的OSとして、OS/2を今後開発していく方針です。

同時に、現行「OS/2バーションJ1.3」の最大62%の値下げを行い、日本語DOSユーザーが、OS/2環境へスムーズに移行できるようにしました。

また、OS/2のウインドウ・マルチタスク機能との連携を高め、文書作成・表計算・グラフ作成・イメージ編集・作図機能を強化した統合オフィス・システム「SMART/2バージョン2」、および、OS/2のLAN環境で文書管理・ライブラリー機能を提供する「GROUPMATE」などを発表し、OS/2のオフィス支援システムを充実させました。

この他、米国ノベル社のLANソフト「NETWARE**2386」のPS/55バーションの開発意向表明をしました。
なお、今回発表の一連の製品郡は、以下の予定で展示・デモなどを行います。

*5510Z/Tの「DOS/VPOWERFORUM」での展示
5月10日~12日、東京・北青山TEPIAで行われるIBMPCフェア「DOS/VPOWERFORUM」において、今回発表の「5510Z/T」を展示します。
*OS/2V2.0の「第72回ビジネスショウ」での展示
5月15日~18日、東京・晴海で行われる「第72回ビジネスショウ」において、「OS/2V2.0」の参考出品を行い、最先端のマルチタスク・ウインドウ機能をデモンストレーションする予定です。
*DOS/Vの「COMDEX」での展示
5月20日~23日、米国ジョージア州アトランタで行われるコンピューター・フェア「COMDEX」において、「DOS/V」の参考出品を行い、その優れたバイリンガル機能をデモンストレーションする予定です。

補足資料

詳細な発表内容は以下の通りです。
1.5510Zシステム装置
「IBMPS/55モデル5510Z」は、処理能力を高めた16ビット・DOS/V専用パソコンで、IBMPC/ATバスを採用し、多彩なIBMPC向けに開発された各種周辺機器の接続に対応できます。
尚、販売価格には、「OADG」標準キーボードの「5576-A01」が含まれています。また、5510Zは、2MBの増設メモリーと「日本語MICROSOFTWINDOWSV3.0」をセットにした、お得な「MICROSOFTWINDOWS記憶キット」をご使用になれます。
(1991年6月3日~1991年12月31日までの期間限定販売)
[製品規格]
モデル:5510-Z02(FDDX2)
5510-ZJ2(FDDX2,IBMDOSバーションJ4.0/V付)
5510-Z04(FDDX1,HDD40MB)
5510-ZJ4(FDDX1,HDD40MB,IBMDOSバージョンJ4.0/V導入済)
キーボード:5576-A01(標準装備)
MPU:16ビット・マイクロプロセッサーI80286(12MHZ)
メモリー:標準1MB、最大5MB(システム・ボード上)
HDD:40MB(Z04/ZJ4)
FDD:3.5インチ/1.44MB
オプション・スロット:PC/ATバス16ビットX3(フルサイズ)
外部インターフェース:シリアル・ポート/パラレル・ポート/マウスポート
オペレーティング・システム:IBMDOSバージョンJ4.06/V

2.PS/55モデル5510T
「IBMPS/55モデル5510T」は、MCA(MICROCHANNELARCHITECTURE)を採用した、「DOS/V」専用「OADG」向けのリファレンス・マシーンです。
尚、販売価格には、「OADG」標準キーボードの「5576-A01」が含まれています。また、5510Tは、2MBまたは4MBの増設メモリーと「日本語MICROFTWINDOWSV3.0」をセットにした、お得な「MICROFTWINDOWS記憶キット」をご使用になれます。
(1991年4月12日~1991年12月31日までの期間限定販売)
[製品規格]
モデル:5510-T04(FDDX1,40MB)
5510-TJ4(FDDX1,40MB,IBMDOSバージョンJ4.0/V導入済)
キーボード:5576-A01(標準装備)
MPU:32ビット・マイクロプロセッサーI80386(20MHZ)
メモリー:標準2MB、最大14MB(システム・ボード上)
HDD:40MB(T04/TJ4)
FDD:3.5インチ/1.44MB
オプション・スロット:MICROCHANNELアーキテクチャー32ビットX2(フルサイズ)
外部インターフェース:シリアル・ポート/パラレル・ポート/マウスポート
オペレーティング・システム:IBMDOSバージョンJ4.06/V

3.5576-A01型鍵盤
「IBM5576-A01」型鍵盤は、ユーザー・インターフェースの統一のために、キー表示・レイアウトを改善した「OADG」標準の低価格キーボードです。
新レイアウト・キーボード「5576-A01」は、5510Zと5510Tには標準装備、5530Z-SXについてはオプションとして選択ができます。

4.OS/2バージョンJ2.0開発意向表明
IBMは、32ビット対応の「OS/2バージョンJ2.0」をI80386とI486を搭載した「IBMPS/55」用に提供する意向を表明しました。
「OS/2バージョンJ2.0」は、I80386とI486システムの32ビット機構を利用したOS/2の新バージョンで、高速のページング機能と32ビット・アドレッシングにより、従来の「バージョンJ1.3」に比べ、パフォーマンスが飛躍的に向上するとともに、サポートする仮想記憶域・実記憶域が拡大されています。
また、従来のOS/2上で作成された16ビット・アプリケーションとの互換性はもちろんのこと、日本語DOS(IBMDOSバージヨンJ4.0)との互換性も保ち、複数のDOSアプリケーションが、OS/2のウインドウ機能を利用し稼働することができます。「OS/2J2.0」のサポートする実記憶域の拡大(16MB以上)に対応するために、「PS/55モデル5560W/5580Y」上で32MBまでのメモリー・アクセスを可能にする機能の提供を予定しています。さらに、「OS/2J2.0」の今後の拡張として、WINDOWSアプリケーションのOS/2プレゼンテーション・マネージャーの下で稼働を可能にする予定です。加えて、VGA対応・DOS/Vとの互換機能を提供して、DOS/V用アプリケーションもOS/2のウインドウ機能を利用できるようになります。今後、これらの機能拡張により、32ビットOS/2を統合システム・プラットフォームとしていく予定です。

本日付けで、以下の製品の価格(消費税抜き)を改訂いたします。

ハードウェア
製品名 新価格 旧価格
PS/55関連
5535-SJ4システム装置 623,000円 635,000円
5530-S14システム装置 498,000円 560,000円
5530-SJ4システム装置 526,000円 588,000円
5530-SW4システム装置 609,000円 671,000円

ソフトウェア
製品名 新利用料金 旧利用料金
(一括払)
OS/2関連
IBMOS/2基本版バージョンJ13 36,000円 95,000円
同上(マニュアルなし) 33,000円 92,000円
IBMOS/2拡張版バージョンJ1.3 121,000円 180,000円
同上(マニュアルなし) 118,000円 177,000円
OS/2拡張記憶キット 421,000円から 480,000円から
DOSからOS/2へのバージョン・アップ
日本語DOSK3.4->OS/2基本版J1.3 10,000円 ---
IBMDOSJ4.0->OS/2基本版J1.3 10,000円 ---
日本語DOSK3.4->OS/2拡張版J1.3 91,000円 ---
IBMDOSJ4.0->OS/2拡張版J1.3 91,000円 ---
IBMDOSJ4.0/V->OS/2拡張版J1.3 91,000円から ---

IBMは、IBMCORP.(米国)の登録商標
*:IBMCORP.(米国)の商標
**1:米国マイクロソフト社の商標
**2:NETWAREは、NOVELLINC.の商標
**3:(株)ジャストシステムの商標
**4:CADAM社の商標
**5:株式会社アスキーの商標

5.OS/2バージョンJ1.3の値下げ(詳細、価格表参照)
「OS/2基本版J1.3」の一括料金は、現行95,000円が36,000円に、「OS/2拡張版J1.3」の一括払料金は、現行180,000円が121,000円にそれぞれ価格改訂されます。
また、DOSからOS/2への意向料金(10,000円から)も新たに発表されました。

6.SMART/2バージョン2.0(PM対応版)
「IBMSMART/2V2.0」は以下の製品群によって構成される統合オフィス・システムです。
文書作成:IBMSMART-WORD/2バージョン2.0
表計算:IBMSMART-PLAN/2バージョン2.0
グラフ作成:IBMSMART-CHAT/2バージョン2.0
イメージ編集:IBMSMART-IMAGE/2バージョン2.0
作図:IBMSMART-DRAW/2バージョン2.0
「SMART-WORD/2V2.0」「SMART-PLAN/2V2.0」「SMART-CHART/2V2.0」の3点をパッケージ化した、便利な「SMARTSERIESキットIII」も併せて発表されました。「SMART/2V2.0」は、従来のSMART独自のウインドウ・システムに依存することなく、OS/2標準のプレゼンテーション・マネージャーによるウインドウ機能により、他のOS/2アプリケーションとの自由なデータ交換が可能になりました。
また、今回同時に発表された「GROUPMATE」と併用することにより、LAN環境下において、文書の置かれている場所を意識することなく、ユーザー相互の自由な文書の交換・共有化が可能となります。

7.GROUPMATE
「IBMGROUPMATE」は、OS/2のLAN環境における文書管理/ライブラリー・システムで、以下の2種類の製品によって構成されています。
クライアント用:「GROUPMATE/2」
サーバー用:「GROUPMATESERVER/2」
「GROUPMATE/2」は、ホスト・コンピューターの電子メール・システム「OFSP/VM」と接続ることにより、ホスト経由で他のPCへ文書配布・ホストのライブラリーとの文書交換が可能になります。
また、このホスト電子メール接続機能は、「OFFICEVISIONCICS/MVS」ユーザーへも提供されるよう開発の予定です。

製品名 利用料金 出荷開始予定日
(一括払)
OS/2関連
SMART-WORD 298,000円 1991年6月21日
SMART-PLAN/ 265,000円 1991年6月21日
SMART-CHART 265,000円 1991年6月21日
SMART-DRAW 250,000円 1991年6月21日
SMART-IMAGE 2150,000円 1991年6月21日
SMARTSERIESKITIII 180,000円 1991年6月21日
GROUPMATE 265,000円 1991年6月21日
GROUPMATESERVER 2198,000円 1991年8月30日
漢字データ・ボックスバージョン2.0
(PM対応版)
90,000円 1991年6月28日
MEGABOX/2バージョン2.0(PM対応版) 180,000円 1991年6月28日
3.5型テープ・バックアップ・プログラム
(OS/2用)
25,000円 1991年6月30日
MICROCADAM/2ベース・モジュールバージョン2.1
(英語メニュー)
1,600,000円 1991年6月28日
MICROCADAM/2ベース・モジュールバージョン2.1
(日本語メニュー)
1,600,000円 1991年6月28日
MICROCADAMプロッター・サポートバージョン2.1 200,000円 1991年6月28日
MICROCADAMスタイラス・サポートバージョン2.1 50,000円 1991年6月28日
MICROCADAMデータ・フォーマット変換ユーティリティー
バージョン2.1
250,000円 1991年7月26日
MICROCADAM図形インターフェースバージョン2.1 300,000円 1991年6月28日
MICROCADAM対話型アプリケーション・インターフェース
バージョン2.1
350,000円 1991年6月28日
MICROCADAM高速表示サポートバージョン2.1 80,000円 1991年7月26日

ソフトウエア
製品名 利用料金 出荷開始予定日
(一括払)
DOS/V関連
一太郎**3VER.4(DOS/V対応) 68,000円 1991年7月31日
花子**3VER.2(DOS/V対応) 68,000円 1991年7月31日
IBMDOSバージョンJ4.0/V(簡易マニュアル版
(連文節かな漢字変換機能付)
23,000円 出荷中
DOS関連
IBMDOSバージョンJ4.0
(連文節かな漢字変換機能付)
40,000円 1991年5月20日
IBMDOSバージョンJ4.0(連文節かな漢字変換機能付、マニュアルなし)
37,000円 1991年5月20日
MICROCADAM**4ベース・モジュールバージョン1.8
(英語メニュー)
1,300,000円 1991年6月28日
MICROCADAMベース・モジュールバージョン1.8
(日本語メニュー)
1,300,000円 1991年6月28日
MICROCADAMプロッター・サポートバージョン1.8 200,000円 1991年6月28日
MICROCADAMスタイラス・サポートバージョン1.8 50,000円 1991年6月28日
MICROCADAMカラー・サポートバージョン1.8 100,000円 1991年6月28日
MICROCADAMデータ・フォーマット変換ユーティリティーバージョン1.8 250,000円 1991年6月28日
MICROCADAMプロッター・サポートバージョン1.8 200,000円 1991年6月28日
MICROCADAMスタイラス・サポートバージョン1.8 50,000円 1991年6月28日
MICROCADAMカラー・サポートバージョン1.8 100,000円 1991年6月28日
MICROCADAMデータ・フォーマット変換ユーティリティー
バージョン1.8
250,000円 1991年6月28日
MICROCADAM図形インターフェースバージョン1.8 300,000円 1991年6月28日
DOS、DOS/V関連
THECARD3+**5 48,000円 1991年8月30日
CARD3事例集+バージョン<バラエティ編> 8,800円 1991年8月30日
CARD3事例集+バージョン<スクール編> 8,800円 1991年8月30日
1-2-34BEAT 30,000円 1991年5月31日
1-2-3POPWIN 32,000円 1991年5月31日