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京アニ支援で献血呼び掛けるツイート 役立つ理由を聞いた

献血ができる場所の一つの「献血ルーム伏見大手筋」(京都市伏見区)
献血ができる場所の一つの「献血ルーム伏見大手筋」(京都市伏見区)

 京都市伏見区のアニメ製作会社「京都アニメーション」の第1スタジオが放火され男女34人が死亡、34人が重軽傷を負った事件を受け、ツイッター上で「京アニ被害者には献血で支援できる」と協力を呼び掛ける書き込みが、多くリツイート(転載)されている。本当に役立つのだろうか。日本赤十字社京都府赤十字血液センター(伏見区)に聞いた。

 「すぐにできること。それは成分献血」「多くの人がやけどを負っているので、ぜひ成分献血を」。ツイッター上ではこうしたつぶやきが拡散されている。それにしても、やけど治療になぜ献血が必要なのか。

 同センターの広報担当は「血液中の成分である血漿(けっしょう)からは、やけど治療に使う『アルブミン製剤』が製造できます。だから献血は役立ちます」と説明する。

 献血は血液そのものを提供する「全血献血」と、血漿や血小板といった成分のみを提供する「成分献血」の二つがある。400ミリリットルの全血献血をした場合、次の全血献血まで男性で12週間、女性で16週間空ける必要があるが、「成分」は2週間後でよい。ツイッター上で成分献血が呼び掛けられているのは、そのためと考えられる。

 同センターのホームページは、献血によって提供された血液在庫を「安心です」「心配です」「困っています」「非常に困っています」の4段階で表示している。京都府内の成分献血の血液在庫は日々増減しているものの、24日午前現在ではどの血液型も「心配です」の表示だ。ちなみに400ミリリットルの献血はさらに不足がちで、どの血液型も「困っています」「非常に困っています」の表示となっている。

 京都府と滋賀県には、献血ルームが5カ所ある。同センターは「大きな手術があると、全血献血も成分献血も必要になる。これから猛暑の日が続くと、外出する人が減り、献血者が少なくなる。ぜひ継続的な協力をお願いしたい」と呼び掛けている。

 京滋各地の献血ルームは次の通り。

 【京都府】献血ルーム四条(京都市下京区四条通柳馬場西入ル四条SETビル5階)▽献血ルーム京都駅前(下京区烏丸通七条下ル京阪京都ビル6階)▽献血ルーム伏見大手筋(伏見区東大手町)【滋賀県】滋賀県赤十字血液センター(草津市笠山7丁目1|45)▽びわ湖草津献血ルーム(草津市西渋川1丁目1|14)

【 2019年07月24日 17時31分 】

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