米国防長官、ベトナムに巡視艇供与を表明

東南アジア
2019/11/20 22:31
保存
共有
印刷
その他

【ハノイ=大西智也】米国のエスパー国防長官は20日、訪問中のベトナムのハノイで演説し、同国の海上警備能力向上のために巡視艇を追加で供与することを明らかにした。中国が南シナ海にあるベトナムの排他的経済水域(EEZ)内で海洋調査したことを「隣人へのいじめ行為」と強く非難した。「中国の一方的な主張は地域の紛争リスクを高める」と述べ、中国に自制を促した。

中国の動きを厳しく非難したエスパー米国防長官(20日、ハノイ市)=ロイター

エスパー氏は「海洋権益を追求する(中国の)脅迫には断固反対する」と話し、東南アジア諸国連合(ASEAN)と価値観を共有していると表明した。米国はベトナムに対して2017年に巡視艇を供与しており、近く2隻目を供与する計画だ。

中国の海洋調査船は7月上旬から3カ月以上にわたり断続的にベトナムのEEZで調査活動を実施した。ベトナム側の艦船とにらみ合いが続き、ベトナム政府は中国に強く抗議した。

ベトナムは20年のASEAN議長国になる。米国は「反中」意識が強いベトナムへの支援を強化することでASEANとの連携を深め、中国をけん制する狙いがありそうだ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]