★田中康夫がネットで日々の出来事を斬る「だから言わんこっちゃない!」で「桜を見る会」の一連の流れの中で重要な指摘をしている。「いつの間にか『首相を見る会』になったり『サクラを呼ぶ会』『桜が散る会』になっている」としながら「永遠に答えの出ないM資金のようなもの」と指摘。そこを突っ込むよりも「電子媒体『公文書』永年保存義務の緊急議員立法を作るべきではないか」と訴えている。

★確かに与野党ともにそれを反対する合理的な理由はなく、電子政府を進めたい自民党もダメだとは言いにくい。元首相・福田康夫は「公文書をきちんと残さなければ歴史が残らない」と指摘するように公文書の大切さ、歴史の検証をする場合に紙資料の限界も早晩生まれるなどの問題にも決着がつく。つまり議事録をはじめ官僚メモまで、残させない今の政権のルール自体がおかしい、それを正す意味でも導入は不可欠だろう。田中が言う。「元首相・中曽根康弘が為政者は歴史の法廷に立つものだといっている。歴代首相はその覚悟があった。歴史の法廷に立たなければ国家のモラルハザード」と危惧する。

★また、田中は内閣記者クラブが持つ会見の主催権を行使して首相・安倍晋三や官房長官・菅義偉の説明責任を問えと言っている。官邸の都合ではなく、会見開催要求を強くすべき。こちらも極めてまっとうな話だ。今、官邸も野党も証拠がないから困っている。田中が言う永遠に答えの出ないテーマに政界は入り込んでいる。ところが事態は「反社会勢力ルート」「ジャパンライフルート」の2つの疑惑が発覚している。今まで永年追ってきた社会部のネタではないのか。社会部が書き続けることにより逃げ腰で巨悪を許してきた検察も動かざるを得ないのではないか。野党、政治部、社会部は森友・加計学園疑惑の失敗を教訓に本来の仕事をすべき時だ。(K)※敬称略