• コメント

好調サンダース氏に民主党内動揺 トランプ氏との戦い悲観―米大統領選

2020年02月29日07時30分

米大統領選の民主党候補指名を目指すサンダース上院議員=27日、バージニア州リッチモンド(EPA時事)

米大統領選の民主党候補指名を目指すサンダース上院議員=27日、バージニア州リッチモンド(EPA時事)

 【コロンビア(米サウスカロライナ州)時事】米大統領選の民主党候補指名争いで連勝して勢いに乗るサンダース上院議員(78)に対し、民主党内に動揺が走っている。急進的な政策が無党派層などに嫌われ、共和党のトランプ大統領に「勝てない」との観測が広がっているためだ。
 ニューヨーク・タイムズ紙によると、民主党の穏健派議員のグループは27日、ペロシ下院議長を囲んで、指名獲得が現実味を帯び始めたサンダース氏への懸念を伝えた。
 特に動揺しているのが、無党派の有権者が選挙区に多く、2018年の中間選挙で激戦を制した議員だ。下院は今年の選挙で全議席が争われるため、大統領選との「共倒れ」リスクがある。ブティジェッジ前サウスベンド市長ら中道派候補は、サンダース氏を選べば「トランプ政権があと4年続くばかりか、下院の多数派を失う」と党内の危機感をあおる。
 選挙区ごとの情勢を調査するバージニア大政治センターは27日、サンダース氏を候補に選んだ場合、「高学歴で裕福な住民の多い郊外の選挙区では、民主党がある程度支持を失う」と分析した。
 サンダース氏は「トランプ対サンダース」を想定した世論調査のほとんどで勝っているとして、こうした見方を否定。指名争い第4戦の予備選が29日に行われるサウスカロライナ州で支持者を前に「あなた方は党の体制派を大いに神経質にさせている。サンダースに投票させない理由として彼らが編み出したのが『トランプに勝てない』という理屈だ」と応酬した。

コメントをする/見る

特集

国際用語

国際

コラム・連載

ページの先頭へ
時事通信の商品・サービス ラインナップ