風俗博物館は2020年2月4日より開館致します。
展示内容は以下の通りです。
①女楽 ~『源氏物語』「若菜下」より~
②歳暮の衣配り ―源氏ゆかりの女君たちへの歳暮― ~『源氏物語』「玉鬘」より~
③女房の日常・局 ~王朝女性の身嗜み・黒髪~
④平安の遊び ~偏つぎ~ ~碁~
⑤四季のかさね色目に見る平安王朝の美意識
⑥天徳内裏歌合 ~天徳内裏歌合が準拠となった『源氏物語』の女楽・宮廷文化の雅の規範~
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風俗博物館は古代から近代にいたるまでの日本の風俗・衣裳を実物展示する博物館として昭和49年にオープンしました。平成10年には、これらの装束が具体的に生活の中でどのように使われてきたかということを御覧頂くために、「源氏物語~六條院の生活~」と題してリニューアル展示し、『源氏物語』の様々なシーンを選び、具現展示を行っております。
そして平成24年には平安初期を題材とした『竹取物語』を1/4展示に加え、平安中期を題材とした『源氏物語』の展示とともに、約400年という長きに渡った平安時代の服飾の流れを御覧いただく為の展示へと充実されました。
1/4の縮尺での具現化展示は、そこに登場する人物、装束の色目や文様も平安時代の400年間の変遷を感じていただけると思われるものを最大限に再現し、具現化しております。鑑賞するだけでなく、平安時代を感じる手助けになる博物館にしたい・・・という思いを込め、『竹取物語』『源氏物語』を切り口に、様々な平安時代の生活の場面を立体的に表現しております。平成28年の移転では、等身大の時代装束展示を拡充し、考証復元に努めております。
時遡ること一千年、千年という時空を越えて、研ぎ澄まされた五感で平安時代の世界を感じていただければ幸いです。
源氏47歳の正月20日(旧暦)、六條院春の御殿の寝殿南廂において、朱雀院五十賀の試楽のために各町に住まう琴の名手の女君たちが集い、女楽が催された。この年は女三宮が源氏のもとに降嫁して8年目の年で、出家し山にこもられていた朱雀院は久しく逢っていない愛娘の女三宮との対面を強く希望され、源氏は対面の場を作るために朱雀院五十賀を計画した。賀宴が執り行われるにあたり、かつて朱雀院が女三宮に伝授した「琴」の演奏を所望されていると知った源氏は、対面に備えて日夜心を尽くして琴の秘曲を伝授した。この琴は皇統の人に相応しい琴とされており、源氏はこの琴の一の才といわれる名手で、紫の上は勿論、明石の女御にも伝えることのなかったものであった。朝夕に響く琴の音は、六條院に住まう女君たちにも傍で聞きたいという思いを抱かせ、源氏は2月に控えた朱雀院五十賀の前に、女三宮の琴の披露も兼ねて六條院の女君たちによる「女楽」が催された。日の暮れる頃、まずは夕霧が調弦し、夕霧の太郎(長男)が龍笛、鬚黒大将の三郎が笙の笛を吹きあわせて、女 三宮は琴、明石の女御は箏、紫の上は和琴、明石の御方は名手の琵琶を演奏し、華やかな楽の音に合わせて、今が盛りの梅の香があたり一面に満ち満ちている。
それぞれの女君の衣裳は格別に格式ばったわけではないが、優美な様 で、源氏はそれぞれの女君を花に例え、女三宮 は青柳の少し枝垂れはじめた風情で、明石の女御は夏に入っても十分に咲きこぼれた藤の花に例え、紫の上は花に例えれば桜であるがこの桜以上の優れた風情 であり、明石の御方は五月待つ花橘の、花も実も一緒に取った時のかぐわしさに例えた。それぞれの女君に付き従う女童も顔立ちが優れているものを選び、競いあって意匠を凝らしている。この女楽の前に女三宮は二品に叙されており、その格式はいよいよ高まるばかりである。これに対して、紫の上は出家を志す切実な願いが強くなり、この女 楽の直後、発病し、回復の兆しもみえぬままに3月には二條院に移るのである。
草木染め、等身大の女性衣裳も展示しております。
〒600-8468 京都市下京区堀川通新花屋町下る(井筒左女牛ビル5階)
Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA
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