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 新型コロナウイルスの感染が再び拡大するなか、症状が出た人にはまず、かかりつけ医がいる地元の診療所などで診療や検査を受けてもらう運用を大阪府が24日から始める。しかし、受け入れを予定する医療機関は想定の6割強にとどまる。小規模な診療所では、感染者と非感染者の区域を分けるゾーニングなどが難しいためだ。

 厚生労働省が9月に示した方針に基づく対応だ。府はインフルエンザと同時流行した場合、1日に必要な新型コロナの検査数を最大2万2千件と見込む。現在は府の施設や大規模病院で約3500件の検査しか対応できず、診療所や小規模な病院を加えて約1万8千件増やす計画だ。

 そのために必要な医療機関は1500カ所になると見積もっているが、府の調査に対して、受け入れの意向を示しているのは988カ所(13日現在)。500カ所ほど足りていない。規模の小さな診療所からは「ゾーニングが十分にできない」「事前の連絡なしに来られると混乱する恐れがある」といった不安の声があるためだ。

 診療を受けやすくするために、府は同意を得られた病院や診療所名の公表を検討しているが、風評被害を懸念して難色を示す施設もあるという。患者が殺到することを避けるために、公表には一定数の医療機関の同意が必要で、吉村洋文知事は「ほとんどダメとなれば民間の医療機関なので公表は難しい」と話している。

 公表できるできないに関わらず、検査を受けたい場合はかかりつけ医に相談する必要がある。かかりつけ医がいない人や休日・夜間は従来通り保健所の相談センターが対応する。検査は比較的安くて時間がかからない抗原簡易キットを想定する。

態勢変更した事情

 府は当初、発熱やせきといった…

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