(台北中央社)香港人青年の監視・尾行、写真撮影などの活動に関わり、香港・マカオとの交流について定めた「香港マカオ関係条例」に違反したとして、台湾に滞在していた香港人が25日、退去強制処分となった。内政部(内務省)移民署が明らかにした。この香港人の訪台は一定期間禁じられることになる。
昨年1月、香港独立派の活動家、鍾翰林(トニー・チョン)氏らが訪台し、反中国共産党を掲げる「台湾青年反共救国団」の楊月清理事長らと面会している様子を捉えた写真が香港メディアで報じられた。これを受け、楊氏らは写真を撮った台湾の探偵事務所を提訴。検察の調べで、この探偵事務所が在台香港人の依頼を受けていたことが分かった。
だが、台北地検は、撮影された場所が街頭やカフェなど公共の場であることから刑法の「妨害秘密罪」に当たらないとして、探偵事務所職員や在台香港人を22日までに不起訴処分とした。
対中政策を担当する大陸委員会の邱垂正報道官は22日、地検の決定を尊重するとしつつ、この在台香港人が居留目的に反する情報収集工作に従事していたとして移民署に調査を要請するとの姿勢を示し、居留許可の廃止や撤回も辞さないとしていた。
(黄麗芸、蕭博文、賴言曦/編集:楊千慧)