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【維新分裂】
「円満解散」の松野氏、捨て身覚悟も新党は民主の“英断”頼み
3カ月以上に及んだ維新の党の分裂騒動は8日、松野頼久代表側と大阪系の間で同党の「円満解散」を確認し、収束に向け一定のめどがついた。解散(解党)は大阪系が強く求め、拒んでいた松野氏側が譲歩した格好だ。党存続の道が断たれた松野氏らは民主党も解党した上での新党結成を目指して再出発を図るが、実現の担保はなく「捨て身」作戦になりそうだ。
「大阪の皆さんと円満に別々の道を歩く合意ができて大変うれしい」
松野氏は合意後、記者団にこう語り、「円満解散」を演出してみせた。訴訟まで発展した泥仕合に終止符を打っただけに、松野氏の表情は民主党を巻き込んだ野党再編に向けて集中できることへの喜びに満ちているようだった。
ただ、相変わらず前途は多難だ。維新所属の全国会議員が民主党と合流するには、比例代表選出議員の移動を原則禁じた国会法の規定で、両党が解党した上での「新設合併」による新党結成しか選択肢がない。民主党は8日の常任幹事会で、維新と7日に合意した統一会派結成を異論なく了承したが、解党には二の足を踏む声が根強い。