悠仁さまの席に刃物、56歳男を逮捕 警視庁
お茶の水女子大付属中学校(東京・文京)で秋篠宮家の長男、悠仁さまの机に刃物が置かれていた事件で、警視庁捜査1課は29日、校舎に不法に侵入したとして、住所不詳、職業不詳、自称長谷川薫容疑者(56)を建造物侵入容疑で逮捕した。神奈川県平塚市のホテルで身柄を拘束した。長谷川容疑者は京都市在住という情報があり、同課が確認を進めている。
逮捕容疑は26日午前11時ごろ、同校の校舎に侵入した疑い。同課によると「中学校に入ったのは間違いない」と容疑を認めている。長谷川容疑者の思想的背景は確認されておらず、同課が詳しい動機を調べている。
同課によると、長谷川容疑者とみられる男は26日午前10時50分ごろ、ヘルメットをかぶり青色っぽい服装で中学校校舎前に到着。インターホンを通じて学校職員に「水道工事で呼ばれた」と説明し、校舎に入った。大学キャンパス内の防犯カメラには26日午前11時10分すぎに正門を出る姿が映っていたという。
大学近くの地下鉄駅の防犯カメラにも似た背格好の男が映っており、同課は地下鉄を使って逃走したとみて足取りを捜査した。映像などから長谷川容疑者を特定し、29日午後9時15分ごろ、宿泊先だったホテルへ戻ったところを確保した。長谷川容疑者はその後、警視庁大塚署に移送された。
2本の果物ナイフは、アルミ製の棒(長さ約60センチ)の片端に粘着テープで並べて固定され、悠仁さまの机と隣の机にまたがるような形で置かれていた。当時、悠仁さまや他の生徒は別の場所で体育などの授業を受けており、教室は無人だった。
教室では悠仁さまを含め各生徒の机に名札が貼られていた。悠仁さまは戦後の皇族で初めてお茶の水女子大付属小に入学し、4月に内部進学された。同校には入学などを批判するような内容の不審な電話が数件あり、同課が関連を調べる。
お茶の水女子大付属中は大学の敷地内にある。1882年開校の東京女子師範学校付属高等女学校を前身とし、1947年、学制改革により女子校の高校と男女共学の中学校に分かれた。