地方経済
フタバ図書、ギガ広島駅前店を9月末閉店 最大売り場面積、今後の活用「検討中」
書店チェーンのフタバ図書(広島市西区)が、同社最大の売り場面積を持つギガ広島駅前店(南区)を9月30日で閉店することが5日、分かった。今月末から順次営業を縮小する。地上6階、地下1階の建物を所有する不動産業のアイスタイル(中区)は、今後の活用法を「検討中」としている。
同店はJR広島駅(南区)の隣で、ビル全体を使って2000年4月にオープン。売り場面積約6千平方メートルで、約11万冊の書籍や約20万冊の中古本、約13万点のレンタルCD・DVDをそろえる。
今月31日に5、6階のネットカフェとゲームセンターの営業を終える。9月12日には、書籍やゲーム機を扱う2〜4階を閉め、DVDなどの貸し出しを終了。同30日に雑誌などを扱う1階と、DVDレンタルなどの地下1階を閉める。1階のコンビニも同日に閉店する。
ビルは1967年に完成。スーパーのいづみ(現イズミ)広島駅前店として00年1月まで営業し、閉店後にフタバ図書が入った。広島県などは17年、震度6強以上の地震で「倒壊または崩壊する危険性が高い」と公表。耐震改修や建て替えなどの対策が必要になっている。
広島駅一帯では再開発が進んでいる。16年8月に高層ビルの「ビッグ・フロントひろしま」、同12月に「エキシティ・ヒロシマ」が完成。駅ビルも25年春の開業に向けて建て替えている。フタバ図書は「計画通りの撤退。周辺の再開発で人の動きも変わるため、賃貸借契約の終了を機にいったん退店する」と説明。「状況を見ながら、このエリアへの再出店も検討したい」としている。(筒井晴信、松本真由子)
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