フリーマーケットアプリ「メルカリ」にコンピューターウイルスを入手する情報を出品していたとして、奈良県警は5日、不正指令電磁的記録提供の疑いで大阪府の中学2年の男子生徒(13)を児童相談所に通告した。「小遣いが欲しかった」と行為を認めているという。また、男子生徒から情報を得たとして、不正指令電磁的記録取得の疑いで兵庫県などの14~19歳の少年4人を書類送検。「いたずら目的で取得した」などといずれも容疑を認めている。
県警によると、男子生徒は3月12~13日、メルカリにウイルスを入手するための情報を出品。購入を申し込んだ少年4人にウイルスをダウンロードできるサイトを教えた見返りに、メルカリで使用できるポイント(計5360円)を得たとされる。ウイルスは、ダウンロードすればスマートフォンなどの画面上に男性の顔のアイコンが現れるもの。ウイルスが悪用された形跡はなかった。
県警が3月中旬、サイバーパトロールで出品履歴を確認。男子生徒は取得したポイントで、携帯音楽機器を購入していたという。
メルカリをめぐっては、マネーロンダリング(資金洗浄)につながるとして利用規約で禁じている領収書のほか、「女性が妊娠しやすくなる『妊娠菌』がついている」とうたった米が出品されるなど、さまざまな問題が発覚。現金の不自然な売買も横行し、今年4月に現行紙幣の出品を禁止する措置がとられた。