ロッテの名物アナウンス担当の谷保恵美さんが、「女性場内アナウンス交流企画」としてバンテリンドームに派遣され、中日担当の酒井美幸さんと並んでアナウンスを行った。

「私的には楽しかったですけれど、(試合は)残念でした。でもドラゴンズさんに呼んでいただいて感謝しています」。15日までの3連戦で企画が続くため「せっかくなので、バンテリンドームでの勝ちを見て帰りたいですね」と、選手たちのリベンジにも期待を寄せた。

「日本生命生命セ・パ交流戦 中日ドラゴンズ対千葉ロッテマリーンズ第1回戦、両チームのスターティングラインアップをお知らせします」

まずは先発メンバー発表をアナウンスした。

「先攻の千葉ロッテマリーンズ 1番ライト『おか ひろみ~』背番号25。2番ショート『ふじおか ゆうだ~い』背番号4」

独特な言い回しの美声がバンテリンドームに響いた。試合中はロッテの攻撃時のアナウンスを担当した。

谷保さんは球団職員として91年にロッテ浦和球場のアナウンス業務を任され、同年8月9日の日本ハム戦(川崎球場)で初の1軍戦を担当。昨年7月17日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)では公式戦通算2000試合のアナウンス界の“名球会”入りも達成している。過去には西武との「ライバルシリーズ」でアナウンス交流は経験があるが、セ・リーグ球団との交流戦でのアナウンスは初めてだ。「はじめましての球場なので緊張しました。いつもは選手の登場曲に乗って自分はしゃべっていたので、(曲がないのは)ちょっと寂しい感じはありましたね。でもマリーンズファンがたくさんいらっしゃっていたので、すごく心強かったです」と感謝した。

初めての場所で新たな発見もあった。「反響が違うので勉強になりました。(ZOZO)マリンだと声が流れちゃうんですけれど、ドームだと声が返ってくる。マリンだったので語尾が伸びていったというのはあるので、(私も)ドームで担当していたら、ハッキリ、クッキリしゃべる方が分かりやすいんだなと思いましたね」。30年以上のアナウンス歴があっても、収穫は大きかったようだ。

中日担当の酒井さんも「谷保さんは有名な方なので、一緒に出来たのはうれしいし、貴重で光栄でした。今日はあっという間に早く試合が終わっちゃったのが残念」と感謝し、笑顔を見せた。試合前やイニング間などには、それぞれの球場でのやり方や進行方法なども情報交換。「ロッテの選手の情報とかも…。『格好良くて人気のある選手は誰ですか?』とか聞いたりしながら、試合中にもチョコチョコおもしろかったです」と“女子トーク”などでも盛り上がった様子だ。「これから何回もやっていけば、もっと楽しそうだし、遊べそう。今度はマリンスタジアムに谷保さんの声も聴きに観戦に行きたい」。2日目以降は、さらなる変化、進化があるかも。試合進行役の場内アナウンスにも、さらに注目だ。【鎌田直秀】

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