北野天満宮の名刀「鬼切丸」、刀剣ファン後押し CFは目標2倍超え

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西田健作
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 北野天満宮京都市上京区)が所蔵する太刀「鬼切丸(別名髭切(ひげきり))」(国重要文化財)の外装「拵(こしら)え」を新たに制作するプロジェクトが始まった。1500万円の費用を募るクラウドファンディング(CF)を11月末に始めたところ、刀剣ファンの後押しもあって、すでに3300万円(12月8日時点)が集まっている。

 鬼切丸は平安時代の太刀で、北野天満宮が所蔵する約100振りの中で最も古い。武将・渡辺綱が自分を連れ去ろうとした鬼の腕をこの刀で切ったという伝説から鬼切丸と呼ばれている。

 同天満宮によると、源頼朝や新田義貞らの手を経て、最上家の家宝として受け継がれてきたという。明治時代に最上家の手を離れると、当時の滋賀県令の呼びかけで北野天満宮に奉納された。

 刀剣ブームのきっかけとなったオンラインゲーム刀剣乱舞」には鬼切丸をモデルにしたキャラクターがおり、北野天満宮が所蔵する刀への関心も高まっている。刀身を納める鞘(さや)や握る部分の柄(つか)、鍔(つば)などの拵えは鬼切丸では失われており、25年に1度の大祭「半萬燈(はんまんとう)祭」(2027年)に向けて、新たな拵えを制作することにした。

 東川楠彦総務部長は「北野天…

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