社 史 - Company History -

  • 1945〜1975
  • 1976〜1981
  • 1982〜1993
  • 1994〜2004
  • 2005〜

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文芸出版社の時代(1945年〜1975年)

戦後日本の再出発とともに、出版による日本文化の再建を志して出版社を興す。国史・国文を中心とする清新な出版活動は、人々の文化的渇望に応え、広範な共感と支持を得て、文芸出版社としての基礎を確立する。


1945(S20)11月10日、国文学研究者であった角川源義が出版社を興す。出版第1号は「歌集歩道」(佐藤佐太郎)だった。

1949(S24)「角川文庫」創刊(B6版)、第1回配本はドストエフスキーの「罪と罰」。

1950(S25)「角川文庫」を現在のA6版に改装し、第一次文庫ブームを引き起こすヒットとなる。

1952(S27)雑誌「俳句」創刊。「昭和文学全集」(全60巻)を発行。戦後出版史を飾る大ベストセラーとなり、「全集ブーム」の引き金に。事務所を千代田区富士見町に移す。

1954(S29)株式会社に改組、文芸出版社としての地歩を確立。

1956(S31)「角川国語辞典」「角川漢和辞典」を刊行、辞典界に進出。

1957(S32)高校教科書「国語(総合)」発刊、高校国語教科書界を席巻する。

1958(S33)「日本絵巻物全集」(全25巻)、「図説世界文化史大系」(全24巻)発刊。

1960(S35)「世界美術全集」(全40巻)発刊。

1962(S37)「校本芭蕉全集」(全10巻)を発刊、完結後文部大臣賞。

1964(S39)「図説俳句大歳時記」(全5巻)発刊。

1967(S42)「カラー版世界の詩集」(全12巻)発刊。

1968(S43)「日本の詩集」(全12巻)を発刊。この年、詩集ブームが起こる。

1969(S44)「日本近代文学大系」(全60巻)発刊。

1971(S46)「日本史探訪」(全22巻)を発刊。NHK人気番組の出版化で、メディアミックスの先駆となる。

1972(S47)4月「現代俳句大系」(全12巻)発刊。富士見書房を設立。

1974(S49)雑誌「野性時代」創刊。角川文庫流通センター開設。

1975(S50)角川源義社長永眠。角川春樹社長就任。

文庫と映画のメディアミックスの時代(1976年〜1981年)

映画分野に参入し、角川文庫と角川映画の連動が成功を収める。爆発的なヒット作品を生み、経営基盤を飛躍的に拡大するとともに、映画事業を角川書店のひとつの大きな柱とする契機ともなった。


1976(S51)(株)角川文化振興財団設立。角川映画第1作「犬神家の一族」公開。角川文庫版横溝正史の作品が販売1800万部を突破。以後、角川文庫を原作にエンタテインメント映画を次々と製作。

1977(S52)池田満寿夫「エーゲ海に捧ぐ」が上期芥川賞受賞。森村誠一「人間の証明」を映画化。併せて森村誠一の作品、文庫本フェアが大ヒット、ベストセラーとなる。

1978(S53)有明夏夫「大浪花諸人往来」が53年度下期直木賞受賞。「角川日本地名大辞典」(県別47巻・別巻2)発刊。映画「野性の証明」。

1979(S54)角川文化振興財団主催、角川書店と有力地方新聞社等の後援で「文庫による読書感想文コンクール」をスタート。映画「悪魔が来りて笛を吹く」「白昼の死角」「蘇える金狼」「戦国自衛隊」ほか公開。

1980(S55)横溝正史賞を設定。映画「復活の日」公開。

1981(S56)新シリーズ「カドカワノベルズ」をスタート。映画「ねらわれた学園」「悪霊島」「セーラー服と機関銃」ほか公開。

雑誌の時代(1982年〜1993年)

「週刊ザテレビジョン」の創刊以降、各種メディア対応の情報誌を立て続けに世に送り出し、都市情報誌「東京ウォーカー」を誕生させる。その成功によって、“情報誌の角川”と呼ばれるまでになる。


1982(S57)つかこうへい「蒲田行進曲」が第86回直木賞、同じく、村松友視「時代屋の女房」が第87回直木賞と連続受賞。「週刊ザテレビジョン」創刊。

1983(S58)「新編国歌大観」(全5巻10冊)刊行。ゲームソフト情報誌「コンプティーク」創刊。「幻魔大戦」「時をかける少女」「探偵物語」「里見八犬伝」公開。

1984(S59)「第四の核」(上・下)発売、60万余のベストセラーに。「週刊ザテレビジョン」北海道から沖縄までカバーする全国15版体制に。

1985(S60)アニメ情報誌「Newtype」、少女コミック誌「ASUKA」を創刊。

1986(S61)NHKの大型番組の出版化「ドキュメント昭和」(全9巻)刊行。

1987(S62)「とれたての短歌です」に新買切り制を採用して出版界に反響。「ビデオでーた」「CDでーた」創刊。

1988(S63)角川本郷ビル完成。「富士見ファンタジア文庫」「スニーカー文庫」創刊。

1989(S64・H元)角川文庫創刊40周年。「角川文庫の名作100」「ビッグスペシャル」フェアを展開。

1990(H2)「東京ウォーカー」創刊。「角川日本地名大辞典」完結。流通部門の強化を図り、新流通センターを埼玉県三芳町に竣工。角川映画15周年記念作品「天と地と」公開。

1991(H3)「ふるさと大歳時記」(全8巻)刊行開始。

1992(H4)「ルビー文庫」創刊。

1993(H5)ザテレビジョン、角川メディアオフィスなど関連会社を吸収合併。角川歴彦が代表取締役社長に就任。

メガコンテンツ・プロバイダーへの道(1994年〜2004年)

新角川書店“メガソフトウェア・パブリッシャー”を標榜し、社内体制の整備、資本と経営の分離など経営基盤の強化に取り組みつつ、コンテンツのマルチメディア展開に向かって進み出す。さらに、インターネット、デジタル・コンテンツ、ブロードバンドなどIT事業にも積極的に乗り出し、“メガコンテンツ・プロバイダー”としての大いなる企業統合を現出する。


1994(H6)「聖なる予言」がベストセラーに。「関西ウォーカー」創刊、創刊号が記録的実売を記録。「少年エース」創刊。(株)角川書店流通センターを吸収合併。

1995(H7)創立50周年を迎える。本社ビル完成。富士見本社新築ビルへ本郷ほかより移転。第2回日本ホラー小説大賞・「パラサイト・イヴ」がベストセラーに。「月刊ザテレビジョン」創刊。

1996(H8)「東海ウォーカー」創刊。

1997(H9)新角川映画「失楽園」、「新世紀エヴァンゲリオン」が大ヒット。「九州ウォーカー」創刊。

1998(H10)映画「不夜城」「リング」「らせん」公開。社会現象ともなる大ヒット。鈴木光司原作の文庫と単行本「ループ」の三部作が驚異的販売数を記録。映画「不夜城」公開。「横浜ウォーカー」創刊。角川文庫創刊50周年キャンペーン展開。「アスミック・エースエンタテインメント」設立。東京証券取引所市場第二部に上場。

1999(H11)映画「リング2」「死国」ヒット。「トスカドメイン」「角川インタラクティブ・メディア」設立。「マリー・クレール」新装刊。「千葉ウォーカー」「台北ウォーカー」創刊。新本社ビル完成。独ベルテルスマン社と包括的提携。台湾国際角川書店開設。

2000(H12)「メガポート放送」「ウォーカープラス・ドット・コム」設立。実用新書「角川oneテーマ21」を創刊。「神戸ウォーカー」「北海道ウォーカー」「SPORTS Year!」創刊。

2001(H13)シンガポールにて「ウォーカー・アジア・エンタテインメント」設立。「エス・エス・コミュニケーションズ」を傘下に。「ビーンズ文庫」創刊。「ガンダムエース」創刊。映画「冷静と情熱の間」公開。原作が単行本、文庫ともに大ベストセラーに。

2002(H14)映画「仄暗い水の底から」公開。「月刊BS&CSザテレビジョン」創刊。「メディアワークス」を傘下に。「角川大映映画」設立。

2003(H15)角川ホールディングス設立。角川書店は事業会社として再スタート。「野性時代」を新創刊。

2004(H16)映像パッケージ販売の新会社「角川エンタテインメント」設立。「メディアリーブス」及びその子会社である「アスキー」「エンターブレイン」等が傘下に。「角川大映映画」が「角川映画」に。米国「ドリームワークス」と業務提携を結ぶ。東京証券取引所市場第二部から第一部へ移行。東京調布の角川大映撮影所がリニューアルオープン。SSCが「毎日が発見」を新創刊。

出版事業と映画・映像事業、そしてブロードバンド事業の拡大(2005年〜)

それぞれの事業をさらにブロードバンド時代に合った業態に変え、グループ全体を「出版と映像の総合メディア企業」から出版と映画、そしてブロードバンド事業という3本立ての事業形態へシフト。経営の軸は「集中と選択」から「選択ある拡大」へと転換。


2005(H17)韓国大手映画会社「CJエンターテイメント」との業務提携を発表。日本ヘラルド映画が角川ヘラルド・ピクチャーズと社名変更し100%子会社に。角川書店から富士見事業部が独立して「富士見書房」設立。角川グループ創立60周年記念式典。「角川モバイル」設立。

2006(H18)「角川ホールディングス」から「角川グループホールディングス」に社名変更。角川映画と角川ヘラルド・ピクチャーズが合併、「角川ヘラルド映画」として新スタート。「角川ザテレビジョン」「角川クロスメディア」2社を設立。「ダ・ヴィンチ・コード」文庫版を上・中・下巻で発売。単行本と合わせ1,015万部の最大級ヒット。「月刊ザハイビジョン」創刊。角川映画30周年記念として「犬神家の一族」リメイク公開。「超劇場版ケロロ軍曹」公開。

2007(H19)角川書店を「角川書店」「角川マガジンズ」「角川グループパブリッシング」ほかに分割。角川ヘラルド映画が「角川映画」に。アスキー創立30周年企画「アスキー新書」創刊。「角川SSC新書」創刊。ケータイ小説を文庫化した「魔法のiらんど文庫」創刊。香港に「カドカワ・インターコンチネンタル・パブリッシング」設立し「香港ウォーカー」を創刊。iモード上に総合動画配信サイト「iムービーゲート」開設。

2008(H20)「角川マーケティング」設立。事業会社合併により、「アスキー・メディアワークス」設立。角川文庫創刊60周年記念企画を実施。ライトノベル文庫レーベル「スニーカー文庫」「富士見ファンタジア文庫」20周年、「電撃文庫」15周年、「ファミ通文庫」10周年。「週刊ファミ通」通巻1,000号発売。「ケロケロエース」本創刊。月刊アスキーが誌名変更、新装刊「月刊ビジネスアスキー」へ。黒澤明監督作品「羅生門」ハリウッドでデジタル復元。