こつこつ作った刺しゅうの作品展を開く衛藤ヒデさん
別府亀川中央町の衛藤ヒデさん(98)は1年ほど前から独学で刺しゅうを始め、こつこつと作品を作り続けている。「六十の手習い」ならぬ97歳からの初挑戦で作り上げた温かみある作品の数々を「かめがわアートトリップ」の亀の甲広場会場で展示する。
きっかけは週2回通っているデイサービス施設を利用するお年寄りの刺しゅう作品を見たこと。「手の運動にちょうどいい」と、しまっていた孫の裁縫箱を引っ張り出した。
家事の針仕事はしていたが、刺しゅうは初めて。最初はなかなか針に糸が通らず、思うようにいかなかったが、時間を見つけては熱心に針を動かした。諦めずに続けた結果、ハスやノギクなどの花、浮世絵、十二支の動物など約15点の作品を完成させた。
もともと手先は器用な方という。同居する次男の芳則さん(72)は「昔から何にでもチャレンジする性格。元気やなあと思う」と感心する。
ヒデさんは「見に来た人に褒められるとうれしい」と満面の笑みを見せ「100歳まで頑張る」と張り切っている。
わくわくどきどきして
「かめがわアートトリップ」開始
別府市の亀川商店街を舞台に多彩なアートイベントを繰り広げる「かめがわアートトリップ」(大分合同新聞後援)が23日、始まった。ベップ・アート・マンス2012の参加プログラム。27日まで。
亀の甲広場では25日まで、江戸文字の色紙書き、カフェ、占いなど風変わりな出店が並ぶ。24、25日はファッションショー「亀コレ」などのパフォーマンスも。亀陽泉公民館では24~26日まで押し花や竹細工、亀川地踊りなどが体験ができるワークショップを開く。
商店街の空き店舗2カ所では27日まで、紙芝居やカレンダー、木のおもちゃなどをそろえたセレクトショップが開店し、写真家の堀岳登志さんと鉛筆画の勝正光さんの「町の歴史と記憶」展もある。
企画したのはアートイベントなどを手掛ける3人組のグループ「宇宙図書館」。代表の出塚亜子さん(別府市)は「街の人も一緒に楽しめ、わくわくどきどきできるイベントにしたい」と話している。
セレクトショップなどでフリーパスチケット(300円)を販売する。問い合わせは出塚さん(TEL090-8879-3953)。
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