茅野市玉川にある同市の名勝「多留姫の滝」周辺の整備に取り組む「多留姫文学自然の里創造委員会」は17日、委員会発足10周年を記念し、多留姫をイメージした美少女キャラクターを作成した。”ご当地”を通じて、多留姫の滝周辺の魅力を広く発信する狙い。21日から5月8日まで、市民を対象に萌えキャラの名前を募集する。
同委員会は2004年、中沢、田道、御作田の地元3区で発足。戦前は名所として知られたフジの復活や、現地で土の中から掘り起こした歌碑など文学遺産の保存と活用、子どもと手作業で行う神田でのもち米作り、園内の投句箱で募った俳句を披露する文学祭などの活動を続ける。上空に多留姫大橋が架かる計画に反対し、ルートをう回させたこともあった。
萌えキャラは、役員の知人を通じて依頼した諏訪二葉高校3年の両角綾佳さん=同市宮川=がデザインしたもので、役員が「一目ぼれ」をして採用した。多留姫神社の祭神「多留姫命」をイメージしたといい、着物の色や髪飾りの形にフジがあしらわれ、透明感のある水色の瞳に多留姫の滝が表現されている。
この日は委員会の役員3人が市役所で会見し、キャラクターと10周年記念事業の内容を発表した。5月31日に開く「里まつり」で萌えキャラの名前を発表し、缶バッジを限定配布する。NHK学園俳句講座講師の原天明さん=玉川=の俳句を碑にして除幕式を行う。もち米のパッケージにも萌えキャラを描き、一般に販売する計画という。
伊東公晴委員長(73)は「この10年は紆余曲折があったが、訪れる人も増えて多留姫の里も知られるようになった。維持管理をきっちりしながら、さらに発展する取り組みを考え、四季を通じて楽しめる場所にしていきたい」と意欲を見せた。
萌えキャラに関する問い合わせ、名前の申し込みは、委員会事務局の市教育委員会生涯学習課(電話0266・72・2101)へ。